XMQ-17 (航空機)

XMQ-17無人偵察機：海兵隊の期待を背負った小型偵察機

XMQ-17は、アメリカ合衆国海兵隊の偵察任務を担うべく開発された試作型の無人偵察機です。開発はMTCテクノロジーズ社が担当し、同社が開発していたスパイホークUAVを基礎として設計されました。スパイホークは、アルクトゥルスUAV社が開発した2機種の中間サイズに位置付けられ、民間市場への展開も視野に入れていました。

MTCテクノロジーズ社は、アメリカ海兵隊師団レベルでの偵察を行うUAV開発計画（USMC Tier II）を受注。この計画において、XMQ-17は重要な役割を担う予定でした。革新的な設計思想を取り入れたXMQ-17は、圧縮空気を使用した牽引式のランチャーから発射され、ホンダGX-57ガソリンエンジンにより飛行します。小型軽量でありながら、その性能は注目に値するものでした。

驚異的な滞空時間と高い運用性

XMQ-17の最大の特徴は、その長い滞空時間です。搭載ペイロードが12～13ポンド（約5.4～5.9kg）の場合、最大16時間もの飛行が可能です。この性能は、長時間の偵察任務を必要とする海兵隊にとって大きなメリットとなるはずです。また、コンパクトな機体サイズは、運用上の利便性を高めていました。

計画キャンセルとMTCテクノロジーズ社の買収

しかしながら、XMQ-17の開発計画は、2008年1月10日にキャンセルされるという結果に終わりました。その背景には、様々な要因が考えられますが、詳細な理由は公表されていません。 さらに、同年、MTCテクノロジーズ社はBAEシステムズ社に買収されました。この買収が計画キャンセルに影響を与えた可能性も指摘されています。

XMQ-17の諸元

まとめ

XMQ-17は、高い潜在能力を持つ無人偵察機でしたが、計画のキャンセルという形でその歴史に幕を閉じました。その技術は、今後の無人機開発に何らかの影響を与えた可能性があります。将来、XMQ-17の技術が、新たな無人機開発に活かされることを期待したいところです。 開発計画の経緯やキャンセル理由に関する詳細は、今後の調査が待たれます。

出典: Designation-Systems.Net、Defense Update Portal

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