XPInstall

XPInstall（XPI）は、Mozilla Firefox、Mozilla Thunderbird、Mozilla Application Suiteなど、XULベースのアプリケーションに拡張機能をインストールするための技術形式です。この技術は、モジュールをZIP形式のファイルで構成し、その中にインストールスクリプト、設定ファイル、プログラムのデータファイルなどを格納します。

XPIファイルの構造とインストール

XPIファイルは、単なるZIPファイルですが、拡張機能インストーラーとして特別な役割を持っています。Firefox 0.7およびThunderbird 0.5以降では、パッケージにインストール情報スクリプトファイル（install.js）が含まれるようになりました。このスクリプトは、プログラムファイルをプロファイルディレクトリにコピーしたり、古いパッケージのファイルを削除するなど、インストール作業を指示します。さらに、最新のXPInstallでは、install.jsの機能がchrome.manifestとinstall.rdfに置き換えられるようになりました。

XPIファイルは、クライアントにドラッグアンドドロップするだけで拡張機能インストーラーとして認識され、容易にインストールを実行できます。また、事前に設定を行えば、ウェブページからブラウザ形式のクライアントへ直接インストールすることも可能です。しかし、セキュリティ上の理由から、Firefox 1.0以降では、Mozilla Add-onsなどの例外を除き、ほとんどのサイトから提供されるパッケージは初期設定でブロックされるようになりました。ウェブページからのインストールを実行するには、ユーザーがインストール許可の設定を行う必要があります。

セキュリティ対策

このホワイトリスト形式の導入は、悪意のあるサイトから拡張機能に偽装された不正プログラムのインストールを防止することを目的としています。ユーザーが意図しない拡張機能のインストールを防ぐことで、システムを安全に保つ役割を果たしています。この仕組みにより、拡張機能のインストールにはユーザーの明示的な許可が必要となり、セキュリティリスクを大幅に軽減しています。

XPInstallの進化

XPInstallの技術は、初期のinstall.jsによるスクリプトベースのインストールから、より構造化されたchrome.manifestとinstall.rdfによる管理へと進化してきました。これにより、拡張機能の管理がより容易になり、拡張機能の開発者にとっても扱いやすい環境が提供されています。また、インストール時のセキュリティチェックの強化により、ユーザーは安心して拡張機能を利用できるようになりました。

まとめ

XPInstall（XPI）は、Mozilla製品の拡張機能インストールを支える重要な技術です。容易なインストールとセキュリティ対策の両立を目指し、常に進化を続けています。この技術により、ユーザーは自由に拡張機能を追加してブラウザをカスタマイズでき、より快適なブラウジング体験を実現することができます。

外部リンク:
Mozilla/Tech/XPInstall'>XPInstall - Mozilla Japan

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