YAZAWA (とんねるずの曲)

シングル『YAZAWA』の詳細

とんねるずのシングル『YAZAWA』（やざわ）は、1988年7月6日にリリースされ、彼らの15枚目のシングル作品となります。この楽曲は、日本のロックシンガー矢沢永吉へのメッセージソングとして知られています。歌詞の中には、矢沢の代表曲である「I Love You OK」や「時間を止めないで」というフレーズが含まれており、これらのタイトルが意識されていることが伺える内容となっています。

シングル発売当日の日付である1988年7月6日、フジテレビ放送の『夜のヒットスタジオDELUXE』では、なんととんねるず自身が矢沢の前でこの曲を初披露しました。偶然にも、その日に矢沢はロンドンのレコーディングスタジオで新曲「共犯者」のリリースを行っており、特別な共演が実現した形となりました。このような誇らしい瞬間は、音楽番組でのパフォーマンスが持つ独特の興奮を象徴するものでした。

楽曲の作曲および編曲を手掛けた後藤次利は、矢沢の1976年の日比谷野外音楽堂でのライブにバックメンバーとして参加した経験も持っています。このように、矢沢との関係性がこの楽曲の制作にも色濃く影響を与えています。また、後藤はアルバムレコーディングにも関与しており、楽曲制作の背後には確かな技術と音楽的なつながりが編み込まれています。

『YAZAWA』の収録曲には、タイトルソングの他に「かき氷は宇治金時」も収められています。この曲の作詞は石橋貴明、作曲は木梨憲武が担当しましたが、実際の制作過程では後藤が木梨の作詞活動を大いに支援したとされています。面白いことに、後藤の支援はあるものの、彼の名前はクレジットされていないとのことです。この点に関して、後藤は自ら了承しているとされています。

同年の10月からは『ザ・ベストテン』（TBS）の裏番組を担当することが決まっていたため、シングルリリースの後2年間は新たなシングルを控える姿勢を取っていました。しかし、これはアルバムの発売を完全に封印する意図ではなく、あくまでテレビ番組との兼ね合いによるものでした。

『YAZAWA』は、ただのシングルではなく、とんねるずと矢沢永吉との深い関係性を示す作品であり、歌謡曲の歴史の中でも特にユニークな位置づけをされる楽曲の一つです。シンプルでありながらも、リスナーの心に響くメッセージが込められたこの曲は、ファンや音楽愛好者にとって長年にわたり愛され続けています。

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