YMZ280B

YMZ280B（Yamaha YMZ280B）について

YMZ280Bは、1994年にヤマハによって開発されたPCM音源チップで、主にゲーム機向けに設計されています。このチップは64ピンのQFPパッケージに封入され、8チャンネルのPCM/ADPCMサンプリング音源を提供し、ゲームやアーケード機での音楽や効果音の再生に使用されました。

特徴

YMZ280Bの主な特徴として、以下の点が挙げられます。

• - 8チャンネルの独立した音源：この音源チップは、最大8つの独立した音を同時に再生することができ、より豊かな音楽表現を可能にします。

• - 波形データの柔軟性：音声データの長さは、4ビット、8ビット、16ビットのいずれかの形式で指定できるため、用途に応じた音質の調整が可能です。

• - ステレオ出力：YMZ280Bは、各チャンネルで4ビットの16段階の音質でステレオ出力を行い、臨場感のある音響体験を提供します。

• - メモリの拡張性：最大16MBの外部波形データ用メモリが接続できるため、より多くのサンプル音声を使用することができます。また、外部のROMあるいはSRAMを利用することが可能で、幅広いサウンドライブラリを構築できます。

使用例

YMZ280Bが使用されたゲーム機は多岐にわたります。ここでは代表的なタイトルをいくつか紹介しますが、これらは全てを網羅したものではないため、その点も考慮してください。

• - ワールドカップ・バレーボール95：スポーツゲームとして人気のこのタイトルでは、臨場感あふれるサウンドが特徴です。
• - バックファイア!：アクションゲームとして、迫力のあるサウンドがゲーム体験を引き立てます。
• - カンフーマスター ジャッキー・チェン：このゲームでもYMZ280Bの音源が活用され、映画の雰囲気を再現するサウンドが印象的です。
• - 怒首領蜂：シューティングゲームとして、高速かつ緊張感満載のサウンドトラックがプレイヤーを引き込む要素となっています。
• - ヘキサプレジデント（プライズ機）：パズル要素を持つこのタイトルでも、ユニークなサウンドが楽しめます。
• - バトルバクレイド：ファンシーなサウンドで、アーケード体験を盛り上げる作品です。

このように、YMZ280Bは多くのアーケードゲームに利用され、その魅力的な音質は当時のゲーム業界に大きな影響を与えました。音楽や効果音の表現力を高めるために設計されたこの音源チップは、現在でも多くのゲームファンに愛され続けています。

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