YOUNG AND PRETTY

THE BLUE HEARTS|THE_BLUE_HEARTS - YOUNG AND PRETTY

『YOUNG AND PRETTY』は、日本のロックバンド、THE BLUE HEARTS|THE_BLUE_HEARTSが1987年11月21日にリリースした2枚目のアルバムです。メルダックからの発売で、彼らの音楽性の幅を広げた作品として知られています。

2007年には「アナログジャケット完全復刻!」として期間限定で再発され、2010年には25周年企画の一環として再び再発されました。さらに、2011年には結成25周年を記念し、メルダック時代のアルバム3作品がデジタルリマスタリングされ、再発売。長年リマスタリングされていなかったメルダック時代の作品だけに、ファンにとっては待望のリリースとなりました。

内容

収録曲の約半分は、アマチュア時代からの楽曲で構成されています。前作からの大きな違いとして、プロデューサーに佐久間正英を起用した点が挙げられます。また、真島昌利がメインボーカルを務める楽曲が初めて収録されたこと、甲本ヒロトのブルースハープの使用曲が多いこと、キーボードの導入なども特徴的です。

アルバムのために新たに書き下ろされたのは、「遠くまで」「星をください」「英雄にあこがれて」の3曲。インディーズ時代から演奏されていた「窓をあけよう」「ほんの少しだけ」は、収録が見送られました。

8ビート以外のリズムの楽曲が増えたことで、レコーディング作業は難航しました。佐久間からの要求に応えるため、メンバーは自分たちの技術不足を痛感。「ブルーハーツのレコードなんだから、等身大の技術でええんじゃないの」と弱音を吐く場面もあったそうです。

収録曲と楽曲解説

1. キスしてほしい (トゥー・トゥー・トゥー)
2. ロクデナシII（ギター弾きに部屋は無し）
歌詞は真島が部屋探しで不動産屋に断られ続けた実体験が元になっています。1986年7月4日の日比谷野音でのライブで初披露されました。
3. スクラップ
収録曲の中では「ロマンチック」に次いで古い楽曲で、ブルーハーツ結成当初から演奏されていました。
4. ロクデナシ
5. ロマンチック
収録曲の中で最も古い楽曲。ヒロトの前バンド「ザ・コーツ」時代の曲です。
6. ラインを越えて
オリジナルアルバムで初めて真島がメインボーカルを務めた曲。ベスト盤『SUPER BEST』の歌詞カードには一部誤った表記があります。
7. チューインガムをかみながら
8. 遠くまで
ライブでのレパートリーではなく、アルバム用の新曲としてレコーディングされました。それまでのブルーハーツにはないリズムで、ドラムの梶原は佐久間から何度もダメ出しを受けたとマネージャーが語っています。
9. 星をください
「遠くまで」と同じくアルバム用の新曲。野外ライブ・イベントで演奏されることが多く、2000年には映画「不貞の季節」の主題歌に起用されました。
10. レストラン
結成当初から演奏されてきた楽曲で、ブルーハーツにとって初のスカ・チューン。初期のライブでは真島のコーラスが入るなど、演奏に若干の違いがありました。
11. 英雄にあこがれて
アルバム用に作られた新曲。ライブでは間奏時にメンバー紹介が行われることが多く、2015年のアニメ『ローリング☆ガールズ』の挿入歌としてカバーされました。
12. チェインギャング
「キスしてほしい（トゥー・トゥー・トゥー）」のB面曲。歌詞が問題視され、ファーストアルバムには収録されませんでした。メジャーデビュー前の歌詞と少し異なるバージョンで、曲名はサム・クックの同名曲から取られています。真島が自暴自棄になった時に作った曲だと語っており、後にSMAPの中居正広がテレビ番組で歌い話題となりました。

参加ミュージシャン

甲本ヒロト - ボーカル、ブルースハープ
真島昌利 - ギター、ボーカル (#6,#12)、コーラス
河口純之助 - ベース
梶原徹也 - ドラム
佐久間正英 - キーボード、プロデューサー

『YOUNG AND PRETTY』は、THE BLUE HEARTS|THE_BLUE_HEARTSの音楽的な進化と挑戦が詰まった、ファン必聴のアルバムです。

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