YUZU 20th Anniversary ALL TIME BEST ALBUM ゆずイロハ 1997-2017

『YUZU 20th Anniversary ALL TIME BEST ALBUM ゆずイロハ 1997-2017』

このアルバムは、日本のフォークデュオ「ゆず」のデビュー20周年を記念した初のオールタイムベストアルバムです。2017年4月26日にセーニャ・アンド・カンパニーからリリースされ、3枚のディスクに全50曲が収められています。それぞれのディスクは「イ」「ロ」「ハ」と名付けられており、リーダー北川悠仁が各ディスクのテーマとなる歌のフレーズを考案しました。ファンやゆずを初めて聞く方にとっても、まさに入門編ともいえる内容となっています。

各ディスクには、そのフレーズに関連した曲が選ばれており、ディスク1「イ」では「いくつもの 日々を越えたよ 20年」、ディスク2「ロ」では「路上から 思えば遠くへ きたもんだ」、ディスク3「ハ」には「ハモります いつでもきみは ひとりじゃない」という言葉が象徴として用いられています。

過去のベストアルバム（『Home [1997-2000]』『Going [2001-2005]』『ゆずのね 1997-2007』『YUZU YOU [2006-2011]』）では、曲の重複を避けるように構成されていましたが、このアルバムではいくつかの曲が重複しています。特に、2010年代以降に発表されたシングル「また明日」は収録されていませんが、アルバムには新たな魅力の曲が揃っています。

さらに、豪華な特典として、いきものがかり、back number、SEKAI NO OWARIの3組とのコラボレーション曲が各ディスクの最後に収録されており、これは20周年ならではの貴重な試みといえます。このコラボの背景には、ゆずが交流のある後輩ミュージシャン達にオファーをかけたことがあり、リリースの際に生まれた“面白いことを”というアイデアが実現したものです。

アートワークも特筆すべき点で、デビューから人気を集めている「ゆず太郎」が様々なアーティストとのコラボレーションを通じて表現されています。これにより、ゆずの音楽だけでなく、アートの魅力も詰まった一枚となっています。

北川悠仁はアルバムタイトルを最初「ゆずの実」と考えていましたが、東京ドームでの「ゆずのみ」ライブの影響もあり、新たに「イロハ」というタイトルを選びました。まさに、ゆずにとって始まりの意味を持つこのアルバムは、デビュー20周年を祝うにふさわしい作品です。

リリースを記念して行われた、東京ドームを含む4大ドームツアー「YUZU 20th Anniversary DOME TOUR 2017 ゆずイロハ」は、ファンにとって特別なイベントとなりました。さらに、台湾でも「柚子一路唱和 1997-2017」としてリリースされ、台湾版には中国語の「光榮之橋」（「栄光の架橋」の中国語版）が収録されています。

また、アルバムはオリコンでのデイリー集計において初登場1位、週間ランキングでも大きな成功を収めました。特に、発売前日のオリコンデイリーアルバムランキングで推定売上が69,950枚を記録し、5月8日付の週間ランキングでは173,431枚を記録。これにより、20年連続でTop10入りを果たし、音楽シーンにおける彼らの地位を再確認させる結果となりました。

このように『YUZU 20th Anniversary ALL TIME BEST ALBUM ゆずイロハ』は、ゆずの魅力を余すことなく伝える素晴らしい作品であり、時代を超えた名曲の数々が楽しめる一枚です。

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