ZEUS (アルバム)

La'cryma Christi 6thアルバム『ZEUS』

『ZEUS』（ゼウス）は、日本のロックバンド、La'cryma Christiによって2005年に発表された通算6枚目のオリジナル・フルアルバムです。バンドにとって、キャリアにおける重要な転換期に制作された作品として位置づけられます。

制作背景と特徴

本作『ZEUS』は、ギタリストであるKOJI氏がバンドを脱退した後、残ったメンバー4人体制で制作された最初のアルバムです。メンバー構成の変化というバンドにとって大きな出来事を経てリリースされた本作には、新たな編成でのサウンド構築への挑戦や、これまでの活動で培ってきた音楽性をどのように発展させていくかという試みが込められています。

アルバムの収録曲には、バンドが10周年を記念して開催したライブイベントで既に披露され、ファンの間で音源化が待ち望まれていた楽曲が多く含まれている点が大きな特徴です。ライブでの熱気や完成度が高まっていたこれらの楽曲がスタジオレコーディングされ、アルバムに収録されたことで、当時のバンドの勢いやライブパフォーマンスの魅力がパッケージされています。具体的には、「Hot rod Circuit」、「CANNONBALL」、「Don't tell me lies」、「SAME OLD SHIT!」、「yesterdays」といった楽曲が、ライブでの披露を経て本作に収められています。

制作クレジット

本作のプロデュースは奈良敏博氏が担当しています。アルバムに収録された全楽曲の編曲は、バンド自身であるLa'cryma Christiによって行われています。セルフアレンジによって、バンドが追求するサウンドや楽曲の世界観がよりダイレクトに表現されています。

収録曲

アルバム『ZEUS』には、以下の全11曲が収録されています。各楽曲は、基本的にバンド全体として作詞・作曲を手掛けていますが、一部例外も存在します。

1. AWAKEN
作詞・作曲: La'cryma Christi
2. Lay down
作詞・作曲: La'cryma Christi
3. Hot Rod Circuit
作詞・作曲: La'cryma Christi
17thシングルとして先行リリース
4. DESERT
作詞・作曲: La'cryma Christi
5. DANCING IN THE DARK
作詞・作曲: La'cryma Christi
6. Under my skin
作詞・作曲: La'cryma Christi
7. CANNONBALL
作詞・作曲: La'cryma Christi
16thシングルとして先行リリース
8. Don't tell me lies
作詞・作曲: La'cryma Christi
9. DRONE
作曲: La'cryma Christi
※作詞はクレジットされていません。
10. SAME OLD SHIT!
作詞・作曲: La'cryma Christi
11. yesterdays
作詞・作曲: La'cryma Christi
* 18thシングルとして先行リリース

本作には、アルバムに先行してリリースされたシングル楽曲も3曲収録されています。「CANNONBALL」は16枚目のシングル、「Hot Rod Circuit」は17枚目のシングル、そして「yesterdays」は18枚目のシングルとして発表され、いずれもアルバムの重要な構成要素となっています。

まとめ

『ZEUS』は、メンバーの変動という大きな転換期を経て、4人体制となったLa'cryma Christiがバンドとしての新たな方向性を示した意欲作と言えます。10周年記念ライブで披露された楽曲群を中心に構成することで、バンドのライブパフォーマンスの魅力を凝縮しつつ、プロデューサー奈良敏博氏との共同作業、そしてバンド自身による全曲編曲を通じて、当時のLa'cryma Christiが到達したサウンドが高密度に詰め込まれた一枚です。

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