ZIG ZAG

ZIG ZAG（ジグザグ）は、1980年代に活動した日本のロックバンドです。1982年8月、広島市を拠点に結成され、約7年間の活動期間を経て1989年9月に解散しました。

メンバー構成

バンドの主なメンバーは以下の通りです。ボーカルの小泉章治は愛媛県松山市出身、3代目ドラムの上良典は和歌山県生まれで、それ以外のメンバーは広島県の出身です。

小泉章治（こいずみしょうじ、1961年 11月12日生）- ボーカル
藤井晴稔（ふじいはるとし、1960年 5月8日生）- ギター
正守勉（まさもりつとむ、1963年 12月14日生）- ベース
秋山利広（あきやまとしひろ、1960年 9月22日生）- キーボード
山路高広（やまじたかひろ、1960年 4月17日生）- キーボード
上良典（うえよしのり、1959年8月16日生）- ドラム（3代目）

過去には、津賀良二が初代ドラマーとして、熊丸久徳（1961年 10月8日生）が2代目ドラマーとして在籍しました。熊丸は1988年にバンドを離れています。

来歴

ZIG ZAGは、広島での結成後、精力的な活動を展開しました。1983年10月にはヤマハポピュラーソングコンテストに広島県代表として出場。翌1984年8月には、若手バンドの登竜門であった第8回フレッシュサウンズコンテストにおいて見事グランプリを獲得し、全国的な注目を集めます。

この成功を受けて、1985年2月に日本コロムビアからシングル「女狼～メロウ～」でメジャーデビューを果たしました。同年3月には、第14回東京音楽祭の国内新人大会でグランプリを受賞するなど、デビュー直後から高い評価を得ます。1985年6月には、東京の日本青年館でデビューコンサートを開催し、ライブバンドとしての実力も示しました。

活動後期の1989年4月にはフォーライフ・レコードへ移籍。同年5月に最後のオリジナルアルバムとなる『藍』を発表します。そして、1989年8月には日本コロムビアよりベストアルバム『ZIGZAGベスト』がリリースされ、その直後の同年9月をもってバンドは解散しました。

ディスコグラフィ

ZIG ZAGは活動期間中に複数のシングルやアルバムを発表しました。メジャーデビューシングル「女狼～メロウ～」や、最後のオリジナルアルバム『藍』、ベストアルバム『ZIGZAGベスト』などが代表的なリリースです。

また、広島で毎年開催されるチャリティイベント「HIROSHIMA 1987-1997」にも積極的に参加しています。1987年のオムニバスアルバム『ALIVE! HIROSHIMA 1987』には楽曲「Fashion」が、1988年の『ALIVE HIROSHIMA '88』には「チャラ」が収録されました。ボーカルの小泉章治は、同イベントのテーマソング「WOW WOW WOW」や「君を守りたい」にPEACE BIRDS ALL STARSの一員として参加するなど、音楽を通じた社会活動にも貢献しています。

解散後の主な活動

バンド解散後、メンバーはそれぞれ音楽活動や新たなキャリアを追求しています。

小泉章治: ソロ活動を経てバンド「MAGI」を結成するも短期間で解散。現在は音楽とは別の分野で、都内にてIT関連企業の代表取締役を務めています。
藤井晴稔: プロギタリストとして、渡辺真知子、原田知世、髙橋真梨子、南こうせつといった著名アーティストのバックバンドで活動。故郷の広島市でボーカル＆ギター教室「F's Studio」を開設し、後進の指導にもあたっています。
熊丸久徳: 中山美穂や小泉今日子のバックバンド、渡辺英樹とのバンド「Vothm」、そして「THE TOPS」「S.S.T.BAND」などでドラマーとして活躍。日本を代表するドラマー神保彰氏の弟子としても知られています。
秋山利広: 音楽活動からは離れ、都内でペット関連会社の代表取締役として、また「DOG Stage」ブランドでショップを展開するなど、実業家として成功しています。
正守勉: 数多くの音楽家のサポートベーシストとして活動した後、2009年にはファンクバンド「FUNKASISTA」にサポート参加。現在は拠点を大阪・神戸に移し、関西をベースに音楽活動を続けています。
山路高広: ボーカルスクールの講師として若手を育成しているほか、広島市内でバンド「ペンショナーズ」のメンバーとしても活動しています（小泉氏談）。
上良典: ドラマーとして、五輪真弓、大江千里、岡村靖幸、SING LIKE TALKINGなど、多岐にわたるアーティストのバックバンドで活躍しています。
津賀良二: 2009年まで「FUNKASISTA」に在籍。現在は広島市内でサポートドラマーやドラム講師として活動しています。

ZIG ZAGは短い活動期間ながら、コンテストでの受賞や質の高い楽曲で多くのファンを獲得しました。解散後も、そのメンバーたちはそれぞれの分野で日本の音楽シーンや社会に貢献し続けています。

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