ZXE-D

ゼクシード LEGEND OF PLASMATLITE（ZXE-D）

1996年12月20日にバンダイがリリースした『ZXE-D』は、プレイステーション（PS）専用の3Dロボットバトル格闘ゲームです。このソフトは、19,800円（税抜き）の価格で販売され、ゲームディスクに加えて、PS本体と接続可能なプラモデル形式のロボットや、ミニフィギュアが付属しています。特に本作の最大の特徴は、プレイヤーが画面上のメニューを使うのではなく、実際にロボットを組み替えることによってゲーム内のロボット「ゼクシード」をカスタマイズできる点です。

ゲームの基本設定とストーリー背景

『ZXE-D』のストーリーは、隕石群による文明の崩壊と、その後に訪れる新たな文明の興隆を背景に展開します。21世紀初頭、人類は「プラズマトライト」と呼ばれる新物質を発見し、それにより文明を再建し始めます。しかし、この物質は争いを引き起こす原因ともなり、採掘機械「ゼクシード」は逐次兵器として進化します。その結果、再び人類の間に戦争が訪れ、プラスマトライトを巡る争いが繰り広げられることになります。

ゲームプレイのメカニクス

本作のプレイヤーは、PS本体に接続されたプラモデルロボットの各パーツを交換し、ゼクシードの外観や能力を変化させながら戦います。ゲーム内の各パーツには「耐久値」が設定されており、相手の上半身の耐久値を0にすると勝利となります。しかし、最初は通常攻撃でティパーツにダメージを与えることになり、特定の条件を満たす必要があります。戦闘が進むごとに「パーツチェンジタイム」が設けられ、戦術の変更や必殺技を準備することができます。

立体ロボの特徴

本作に付属する「立体ロボ」は、最大で4体が同梱されており、それぞれの上半身を基準にパーツの組み合わせが可能です。これにより、プレイヤーは自身の好みに合わせた独自のゼクシードを作る楽しみを経験できます。ただし、各パーツの取り扱いには注意が必要で、接続モジュール「インターフェイスユニット」を介してPSと接続します。このため、ゲームをプレイするためには、初期型プレイステーションが必須となります。

ゲームの評価と影響

『ZXE-D』はユニークなロボットカスタマイズの体験と、格闘ゲームとしての要素を融合した作品ですが、商業的にはあまり成功を収めませんでした。その理由の一つは、ゲームのシステムがプレイしづらい点や価格の高さです。しかし、当時の模型雑誌でも取り上げられ、多くのロボットファンにとっては興味深い作品となる要素が多く含まれています。

登場キャラクターやストーリー

物語には多彩な登場人物が登場します。主人公の賞金稼ぎシンヤや、彼の相棒である美少女整備士ヨーコと共に、彼らは強盗団と戦い、賞金を稼ぎながら成長していきます。シンヤは、横山宏がデザインしたカスタマイズ可能なロボット「アインホルン型」を駆ります。このように、『ZXE-D』は単なる格闘ゲームにとどまらず、独特なストーリーとキャラクター設定を通じて、プレイヤーに多様な体験を提供します。

結論

最終的に、『ZXE-D』はそのユニークなゲームプレイ方式と設定から、ロボットファイトの魅力を存分に表現した作品です。新しい文明を築く過程での人々の奮闘や、ロボットのカスタマイズを通じて開放される戦略が楽しめる本作は、当時の新しい試みの一つとして記憶されることでしょう。

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