Arena

arena（アリーナ）

arenaはドイツに本社を置く水着ブランドで、国際的な展開が進んでいます。特にアジア太平洋地域では、デサントとのパートナーシップを通じて事業が展開されています。興味深いことに、国際水泳連盟による水着の承認においては、arenaとデサントは別個に扱われており、それぞれのブランドの特性を生かした商品展開が行われています。

沿革

arenaは1973年に設立されました。創業者のホルスト・ダスラーは当時アディダスのフランス法人の社長であり、ミュンヘンオリンピックでスピッツ選手が輝かしい成果を挙げたのを契機に水着製造を決意したと伝えられています。設立後のモントリオールオリンピックやベルリン世界水泳大会では、同社がスポンサーを務めたチームが数多くのメダルを獲得し、注目の的となりました。

1980年代には、「フライバック」「ストリーナ」や「パワースキン」を含む革新的な水着を開発し、国際水連のルール変更にも即応してきました。しかし、アディダスが世界展開を推進する中で、arenaはさらに独自の道を歩むこととなり、現在ではアディダスグループから独立しています。

1990年代後半、デサントはアディダスのブランド使用権を取得し、アジア太平洋地域での事業展開権を与えられました。この協力関係によって、日本においては「arena BY DESCENTE」という形式で情報が表記され、区別されています。

ブランドショップの展開

arenaの商品は世界中のスポーツ用品店やオンライン販売を通じて提供されますが、一部地域では直営店も存在します。日本においては、2018年時点で東京、名古屋、大阪、福岡、札幌に展開されており、デサントの直営店や地域のスポーツショップと提携しています。

主な契約団体・選手

arenaのブランドは、数多くの水泳団体や選手と提携しています。現行の契約先には、日本水泳連盟、ノルウェー水泳連盟、南アフリカ水泳連盟、デサントなどがあります。また、入江陵介選手や本多灯選手など、数々の著名な選手がarenaの水着を着用しています。過去には北島康介選手がデザイナー契約を結び、「+K arena by KOSUKE KITAJIMA」として独自のラインを展開していたことも特筆すべき事例です。

また、arenaは国際水泳連盟や欧州水泳連盟のスポンサーとしても知られています。これにより、英国内外でのブランド知名度が向上し、多くの選手たちに支持されています。

補遺

日本市場向けの商品コードは、長らく「英字3文字―算用数字4桁」という規則で構成されていましたが、品番の枯渇が問題となり、2024年から新たな方式に移行することが決定しました。この新しい方式では、最初の2文字を「AS」とし、その後に前年の末尾や個別の品番を続ける形に変更されます。この改変により、より多様な商品展開が可能になることが期待されています。

以上のように、arenaはその歴史と革新性から、世界中の水泳ファンや選手に支持され続けています。未来のオリンピックや国際大会でも、その存在感を保ちつつさらなる成長を期待されるブランドといえるでしょう。

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