Modo

Modo（モド）とは

Modoは、The Foundry社が開発しているプロフェッショナル向けの3次元コンピュータグラフィックス（3DCG）制作ソフトウェアです。元々はLuxology社によって開発されましたが、2012年にThe Foundry社と経営統合し、同社の製品ラインナップの一つとなりました。日本では、株式会社ディストーム MODO JAPAN グループが代理店として、日本語版のローカライズと販売を行っています。

特徴

Modoは、その開発経緯からモデリングに特化したソフトウェアという印象が強いですが、バージョン201以降、レンダリング、アニメーション、スカルプトなど、モデリング以外の機能も大幅に拡張されています。V-Rayなどの有名なプラグインもMODOに対応し、機能性が向上しています。

Modoの開発には、LightWave 3Dの初期開発スタッフが携わっており、その操作性や思想が受け継がれています。

エディション

Modoには、以下のようなエディションがあります。

正式版: すべての機能が利用可能な通常版です。
教育関係者・学生向けエディション: 教育機関や学生向けの安価なエディションで、商用利用は不可です。
MODO indie: ゲーム配信サービスSteamのゲーム開発に特化したエディションで、Steam以外での利用は不可ですが、商用利用は可能です。
modo Basic Trial: 本家が提供する15日間試用できる無料体験版(英語版のみ)です。

変遷

Modoは、リリース以来、数々のバージョンアップを経て、現在の姿に至っています。主な変遷は以下の通りです。

modo101 (2004年秋):
初のデモンストレーションはSiggraph 2004で行われました。
Luxology独自の3DCGアプリケーション開発プロット「Nexus」上で製作された最初のアプリケーションです。
モデリング機能のみが実装されています。
modo201 (2006年6月):
レンダリング機能が追加されました。
modo301 (2007年9月):
ポリゴン、サブディビジョンサーフェースによるモデリング、スカルプティング、3Dペイント、アニメーション、レンダリングなど、統合パッケージへと進化しました。
スカルプト機能が大胆に搭載されたバージョンです。
現在のmodoの骨格が完成したバージョンとされています。
2008年夏にはマイナーアップデート版modo302が発売されました。
modo401 (2009年6月):
プロダクトや建築シーンを志向した機能が追加されました。
Solidworksとの提携により生まれた機能がフィードバックされました。
アイテムプリセット、レイアウトタブ、fur、リプリケーターなどの機能が追加されました。
Blurry Refraction、クリアコート、異方性反射などの表現も追加されました。
ペンツールに壁モードが追加されました。
モーションブラー、被写界深度などのエフェクト機能も搭載されました。
その他多数の機能が追加、改善されました。
modo501 (2010年12月):
Pixar社のサブディビジョンサーフェイス（P-Sub）のサポートが追加されました。
レンダリング速度が大幅に高速化されました。
RayGL、スケマティックビューが搭載されました。
モーションブラーの後処理、ディスプレースメント as Bumpなどの機能が追加されました。
立体視レンダリングもサポートされました。
分割された巨大テクスチャの利用が可能になりました。
マテリアルや輪郭線レンダリング、カラーピッカーの機能が強化されました。
modo601 (2012年3月):
ボーン機能が搭載され、本格的なキャラクターアニメーションが可能になりました。
セルシェーダーが追加され、アニメ調のレンダリングが可能になりました。
衝突シミュレーションのリコイルが本体に統合されました。
テクスチャリプリケータ技術が搭載されました。
エリアライトの可視化、スカイポータル、ラウンドエッジウェイトなどの機能が追加されました。
レンダーパス、レンダーブーリアン、リトポロジーなどの機能が追加されました。
スリップUV機能が追加されました。
スキンシェーダー、ヘアシェーダーが搭載されました。
Matcapが搭載されました。
Alembic 1.0に対応しました。
その他多くの新機能が追加、改善されました。
CAD Loaders for modoが別売りで発売され、3DCADデータの読み込みが大幅に改善されました。
Power SubD-NURBSプラグインが登場し、SubdivisionとNURBSの連携が可能になりました。
MODO 701 (2013年3月):
パーティクルシミュレーションエンジンが搭載されました。
レイアウトスイッチャー、コンターツール、ブリッジツールなどの機能が追加されました。
エッジベベルツールが強化されました。
Pythonスクリプトのインタープリタが強化されました。
アニメーション作業レイアウトが変更されました。
アニメーションのオーディオサポートが追加されました。
プレビューレンダリング、スカルプティングの速度が大幅に向上しました。
環境のインポータンスサンプリングにより、よりノイズの少ないレンダリングが高速に行えるようになりました。
Linux版（ベータ版）がリリースされました。
MODO 801 (2014年4月):
ノーダルシェーディングが可能になりました。
スナップ機能、ヘア機能が強化されました。
MODO 901 (2015年8月):
MeshFusionが統合されました。
UV関連機能が強化されました。
MODO 12 (2018年4月):
プロシージャルモデリング、メッシュペイントが強化されました。
Modo VR レビューとレイアウトが可能になりました。
MeshFusion Surface StripsとStitching、AMD Radeon Pro Renderが追加されました。

Luxology社公認modoユーザーグループ

有志により、Modoの勉強会が定期的に開催されています。

modo user group OSAKA
modo user group TOKYO

脚注

Modoは、プロの現場だけでなく、個人制作やインディーズゲーム開発など、幅広い分野で利用されています。その柔軟性と多様な機能により、ユーザーの創造性を最大限に引き出すことができるソフトウェアと言えるでしょう。

外部リンク

The Foundry社
Luxology社
株式会社ディストーム MODO JAPAN グループ（国内販売代理店）

過去の代理店

株式会社イーフロンティア（国内販売代理店）(2013年3月28日まで)
有限会社マーズ（国内代理店）(2011年2月25日まで)

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