Toco

戸田市コミュニティバス「toco」について

戸田市のコミュニティバス「toco」は、地域住民の交通手段を向上させるために運行されている便利なバスサービスです。正式には「戸田市コミュニティバス」と呼ばれ、市役所の防犯くらし交通課がその運営を担当しています。名称は「toda community bus」から来ており、愛称の「toco」には「comfortable（快適）」や「convenient（便利）」という意味も込められています。地域住民から親しまれ、「トコバス」とも呼ばれるこのコミュニティバスは、笑顔を大切にしたサービスを表現する「笑顔をのせてトコトコいくよ」というキャッチフレーズを持っています。

バス運行の背景と歴史

戸田市内では、長年国際興業バスが一般路線として運行されてきましたが、1985年に埼京線が開通した際にはバス路線の見直しが行われ、一部地域ではバスが運行されない時間帯が生まれました。このため、市民の交通不便を解消するためにコミュニティバスの導入が検討され、2000年に実証実験が実施されました。この結果をもとに、2001年には最初の路線である「東循環」の定期運行がスタートしました。

その後2011年には「東循環」の路線を分割し、新たに「喜沢循環」と「川岸循環」が設立されるなど、ますます多様なニーズに応えられるようになりました。また、市民からの運行路線拡張の要望に応じて、「西循環」や「南西循環」といった路線も追加され、2011年時点で市内の重要な場所にはほぼ網羅される形となりました。

マスコットキャラクターと市民の声

コミュニティバス「toco」のマスコットキャラクター「tocoちゃん」が2001年に誕生しました。このキャラクターは市民からの公募によって選ばれ、「優しい」「明るい」「元気」といった性格を持つ女の子です。バス車両には「tocoちゃん」のラッピングが施されており、コミュニティバスの親しみやすさを象徴しています。さらに、「tocoちゃん」は戸田市の物産品などに描かれることもあり、市の広報活動などでも広く知られるキャラクターになっています。

運行制度や運賃

「toco」は、年末年始を除いて年中無休で運行されていますが、2010年度から年末年始の運行が変更され、運転士の確保が難しいことから一時休止する期間が設けられるようになりました。運賃は非常にリーズナブルで、小学生以上は一律100円、未就学児は無料です。また、交通系ICカードや地域通貨「戸田オール券」を利用することも可能です。さらに、コミュニティバス同士や路線バスとの乗り継ぎも無料で行えるため、多くの市民にとって利用しやすいサービスとなっています。

現行路線とその特色

現在運行されている路線には、喜沢循環や川岸循環、西循環、南西循環、美笹循環などがあります。各路線ごとに異なるラインカラーが設定され、それぞれの停留所もカラーで分かりやすくされています。特に美笹循環では小型のバスを利用し、地域に密着した運行が行われています。

戸田市のコミュニティバス「toco」は、長年にわたり地域住民に親しまれ、交通手段の確保に貢献してきました。今後も地域のニーズに応じたサービスの提供が期待されています。

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