あせとせっけん

あせとせっけん

『あせとせっけん』は、山田金鉄による日本の漫画で、2018年から2021年にかけて『週刊Dモーニング』と『モーニング』で連載されていました。この作品は、化粧品とバス用品を扱うリリアドロップ社を舞台に、汗のコンプレックスを抱えるOL・八重島麻子と、鋭い嗅覚を持つ青年・名取香太郎のラブストーリーを描いています。

あらすじ

八重島麻子はリリアドロップ社の経理部で働く26歳のOLで、幼少期にかいた汗を理由にいじめられた過去を持ち、自己評価が低い日々を送っています。しかし、ある日、香太郎から「君のにおいがインスピレーションを与える」と告げられ、彼の求めに応じてにおいを嗅がれることに。最初はその行動に戸惑いを感じていた麻子ですが、香太郎の特異な嗅覚に惹かれ、自分自身に自信を持ち始めます。

香太郎もまた麻子の個性に魅了され、やがて二人はセックスを経て交際を開始。物語は、名取との関係を通して麻子が少しずつ自分の魅力を見つけ出す過程を描いていきます。

主な登場人物

• - 八重島麻子: 主人公で、汗っかきなことからコンプレックスを抱える。香太郎との関係を通して自分自身を受け入れるようになる。
• - 名取香太郎: リリアドロップ社の商品開発部に所属するプランナー。麻子のにおいにインスピレーションを受け、彼女に惹かれていく。
• - 一瀬こりす: 香太郎のアシスタントで、彼に好意を抱いていたが、麻子との関係を知って気持ちを整理する。
• - 涼村悠二: 香太郎の同僚であり、メガネをかけた冷静な性格。
• - 松苗沙織: 名取や麻子の同僚。

受賞歴

本作は2019年に「みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞」で第2位を獲得し、他にも「電子書籍で読みたいマンガ大賞」大賞や「次にくるマンガ大賞 2019」Web漫画部門で9位にランクインするなど、多くのメディアから高い評価を受けています。また、2021年には累計発行部数が400万部を突破し、その人気は続いています。

書誌情報

この作品は講談社の『モーニングKC』より全11巻にわたって出版されており、特装版や小冊子付きのエディションも発売されています。収録された各巻は、物語の進行を追うだけでなく、登場人物たちの成長や関係性の発展を感じられる内容になっています。

ドラマ化

2022年にはテレビドラマとしても映像化され、主演の佐藤寛太と大原優乃がそれぞれ麻子と香太郎を演じました。このドラマは、漫画の魅力を生かした豪華なキャストと制作陣によって多くのファンを獲得しました。

結論

『あせとせっけん』は、ただのラブコメディではなく、自身のコンプレックスやそれを受け入れていく過程が描かれているため、多くの読者が感情移入しやすい作品となっています。さらに、さまざまな賞を受賞していることからも、広く評価されている漫画であることが分かります。

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