いきなりPDF

いきなりPDFとは

「いきなりPDF」は、日本のソフトウェア会社ソースネクストが販売する、PDF関連のソフトウェアブランドです。PDFの作成、編集、変換といった多様な機能を提供し、個人利用からビジネスシーンまで幅広く活用されています。このブランドは、長年にわたり市場で高い評価を得ており、特にBCN AWARDの文書管理ソフト部門では、2004年から2019年まで16年連続でシェア1位を獲得しています。

主な製品ラインナップ

「いきなりPDF」ブランドには、主に以下の製品ラインナップがあります。

いきなりPDF: シリーズの中核となるソフトウェアで、PDFの作成、編集、セキュリティ機能を提供します。当初はPDF作成機能のみでしたが、多機能化が進み、パスワード設定などのセキュリティ機能も搭載されています。開発元は、初期はスカイコム、その後アンテナハウスを経て、2010年7月以降はソースネクスト自社開発となっています。

いきなりPDF EDIT: ワープロソフトのようにPDFファイルを直接編集できるソフトウェアです。開発はニュアンス コミュニケーションズが担当しています。

いきなりPDF to Data: PDFファイルをWordやExcelなどの形式に変換するためのソフトウェアです。OCRエンジンを搭載しており、文字を認識して元のレイアウトを保持したまま変換することができます。当初はパナソニック ソリューションテクノロジーが開発し、パナソニック製のOCRエンジンを搭載していましたが、Ver.5からはソースネクストが開発し、ABBYY社製のOCRエンジンを使用しています。

いきなりPDF from スキャナ: 紙原稿をスキャナで読み込み、直接PDFファイルを作成するソフトウェアです。パナソニック製のOCRエンジンを搭載しており、印刷物から透明テキスト付きのサーチャブルPDFを作成できます。開発はパナソニック ソリューションテクノロジーが担当しています。

いきなりPDF for 自炊: 書籍のPDFやJPEGファイルを、iPadなどのさまざまなデバイスに最適化した形式に変換できるソフトウェアです。開発はパナソニック ソリューションテクノロジーが担当しています。

いきなりPDF FLASHPAPER: マクロメディアが開発した「Macromedia FlashPaper 2」を日本語版として販売していましたが、アドビシステムズによるマクロメディア買収の影響で、2006年6月に販売を終了しました。

バージョン履歴

以下に各製品の主なバージョン履歴をまとめます。

いきなりPDF

2004年3月12日: PDF作成ソフト「いきなりPDF」発売（スカイコム開発）
2004年8月2日: セキュリティ機能付き「いきなりPDF Professional」発売（アンテナハウス開発）
2005年6月24日: 「いきなりPDF Professional 2」発売（アンテナハウス開発）
2005年8月26日: 「いきなりPDF 2」発売（アンテナハウス開発）
2006年4月7日: ページ編集機能などを追加した「いきなりPDF Professional 2 PLUS」発売（アンテナハウス開発）
2007年6月29日: 「いきなりPDF Professional 3」発売（アンテナハウス開発）
2009年7月3日: 「いきなりPDF 7」発売（アンテナハウス開発）
2010年7月2日: 「いきなりPDF／STANDARD Edition」「いきなりPDF／COMPLETE Edition」発売（ソースネクスト開発）
2011年9月22日: 「いきなりPDF／BASIC Edition」発売（ソースネクスト開発）
2012年9月13日: Windows 8対応「いきなりPDF Ver.2」シリーズ発売（ソースネクスト開発）
2014年11月13日: 「いきなりPDF Ver.3」シリーズ発売（ソースネクスト開発）
2016年11月10日: 「いきなりPDF Ver.4」シリーズ発売（ソースネクスト開発）
2017年12月4日: 「いきなりPDF Ver.5」シリーズ発売（ソースネクスト開発）
2018年12月4日: 「いきなりPDF Ver.6」シリーズ発売（ソースネクスト開発）
2019年11月19日: 「いきなりPDF Ver.7」シリーズ発売（ソースネクスト開発）
2020年11月5日: 「いきなりPDF Ver.8」シリーズ発売（ソースネクスト開発）
2021年10月28日: 「いきなりPDF Ver.9」シリーズ発売（ソースネクスト開発）
2022年11月2日: 「いきなりPDF Ver.10」シリーズ発売（ソースネクスト開発）、「いきなりPDF EX Powered by Foxit」発売

いきなりPDF EDIT

2006年3月17日: 「いきなりPDF EDIT!」発売（ニュアンス コミュニケーションズ開発）
2007年3月16日: 「いきなりPDF EDIT 2」発売（ニュアンス コミュニケーションズ開発）
2008年7月4日: 「いきなりPDF EDIT 3」発売（ニュアンス コミュニケーションズ開発）
2009年10月6日: 「いきなりPDF EDIT 7」発売（ニュアンス コミュニケーションズ開発）

いきなりPDF to Data

2005年4月8日: 「いきなりPDF to Data」発売（パナソニック ソリューションテクノロジー開発）
2005年12月16日: 「いきなりPDF to Data Professional」発売（パナソニック ソリューションテクノロジー開発）
2006年9月29日: 「いきなりPDF to Data 2」「いきなりPDF to Data Professional 2」発売（パナソニック ソリューションテクノロジー開発）
2008年7月4日: 「いきなりPDF to Data EX」発売（パナソニック ソリューションテクノロジー開発）
2009年7月3日: 「いきなりPDF to Data 7」発売（パナソニック ソリューションテクノロジー開発）
2011年3月25日: 「いきなりPDF to Data Office2010対応版」発売（パナソニック ソリューションテクノロジー開発）
2012年9月13日: 「いきなりPDF to Data Ver.2」発売（パナソニック ソリューションテクノロジー開発）
2014年11月13日: 「いきなりPDF to Data Ver.3」発売（パナソニック ソリューションテクノロジー開発）
2016年11月10日: 「いきなりPDF to Data Ver.4」発売（パナソニック ソリューションテクノロジー開発）
2022年3月10日: 「いきなりPDF to Data Ver.5」発売（ソースネクスト開発）

いきなりPDF from スキャナ

2006年3月3日: 「いきなりPDF from スキャナ」発売（パナソニック ソリューションテクノロジー開発）
2006年9月29日: 「いきなりPDF from スキャナ 2」発売（パナソニック ソリューションテクノロジー開発）
2015年3月11日: 「いきなりPDF from スキャナ 3」発売（パナソニック ソリューションテクノロジー開発）

いきなりPDF for 自炊

2012年6月15日: 「いきなりPDF for 自炊」発売（パナソニック ソリューションテクノロジー開発）

いきなりPDF FLASHPAPER

* 2004年12月17日: 「いきなりPDF FLASHPAPER」発売

まとめ

「いきなりPDF」シリーズは、PDF作成・編集・変換など、さまざまなニーズに対応できるソフトウェア群です。長年にわたる市場での実績と継続的なアップデートにより、多くのユーザーから支持されています。それぞれの製品の歴史を振り返ると、PDF技術の進化とともに、ユーザーの要望に応えるように進化してきたことがわかります。

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