おかざき世界子ども美術博物館

岡崎世界子ども美術博物館：創造性と国際交流の温もり溢れる美術館

1985年、愛知県岡崎市に開館した「おかざき世界子ども美術博物館」は、子どもたちが創造性を自由に羽ばたかせられる参加型の体験美術館です。単なる鑑賞だけでなく、多様なワークショップや体験プログラムを通して、子どもたちの感性を育むことを目的としています。

開館までの道のり：地域文化振興の象徴

美術館の設立は、1980年代初頭から進められていた「地域文化広場計画」という、愛知県と各市町村による取り組みがきっかけでした。岡崎市長の熱意と、地元企業からの多額の寄付金が、この美術館を実現に導きました。中でも、後藤真利社長（株式会社トーア）からの300万円の寄付は、美術館の設立に大きな貢献を果たしました。開館後も、後藤社長は「妖精の棲む浮かぶ島」という大型遊具の建設費用1億円を寄付するなど、その支援は継続されました。

多彩なプログラム：五感を刺激する体験

美術館では、絵画や粘土、工作など、子どもたちが創造性を自由に表現できる様々なワークショップが開かれています。

親子造形センター: 親子で一緒に楽しめる造形体験の場です。
絵画教室: 様々な画材を使った絵画教室で、表現の幅を広げます。ラミアートやアート染め、ステンドグラスといった特殊な技法も体験できます。
粘土教室: 楽焼や本格的な本焼など、粘土を使った多彩な体験を提供しています。
工作教室: ウレタンを使った人形制作や万華鏡作りなど、創造性を刺激する工作体験ができます。
* EB教室: 電子線を用いた特殊な技法で、オリジナル作品を制作できます。

これらのワークショップは、単に技術を習得するだけでなく、子どもたちの想像力を掻き立てる工夫が凝らされています。

世界の子供たちの絵：国際交流の窓

美術館には、日本を含む世界116ヶ国から集められた子どもたちの絵画が展示されています。これらの作品は、国境を越えた子どもたちの感性や文化に触れられる貴重な機会を提供しています。企画展も年間を通して開催され、多様なテーマで子どもたちの創造性を刺激し続けます。

充実した施設：学びと遊びの空間

美術館内には、約5000冊の世界各国の図書を所蔵する図書室や、週末に営業する喫茶室も併設されています。屋外には、広々とした「はなのき広場」、「妖精の棲む浮かぶ島」、「芸術の森」、「ふれあい広場」といった、子どもたちが自由に遊べる空間も整備されています。

アクセス情報

美術館へのアクセスは良好です。名鉄名古屋本線「美合駅」や「藤川駅」から徒歩または車でアクセス可能です。東名高速道路「岡崎IC」からも車で約10分と、車でのアクセスも便利です。

まとめ：地域社会に根付いた美術館

「おかざき世界子ども美術博物館」は、子どもたちの創造性を育み、国際交流を促進する、地域社会に根付いた貴重な美術館です。多様なプログラムと充実した施設、そして温かい雰囲気は、子どもたちにかけがえのない体験を提供しています。岡崎を訪れた際は、ぜひ足を運んでみてください。

もう一度検索