オチビサン

『オチビサン』とは

『オチビサン』は日本の漫画家、安野モヨコの作品で、2007年から2014年にかけて『朝日新聞』に連載されました。その後『AERA』に移籍し、2019年まで続いたこの作品は、全10巻の単行本としてまとめられています。環境や人々の変化を背景に、四季折々の生活を描いたフルカラーの1ページ漫画が特徴です。作品の大きな魅力は、そのほのぼのとしたストーリーと、柔らかな色彩技術（ポショワール）による表現力にあります。

概要

『オチビサン』は、主人公オチビサンを中心に、豆粒町という架空の町での生活を描いた作品です。この町には、オチビサンの友達がたくさん登場し、彼らとの日常が軽快に描かれています。仲間には、犬のナゼニや、食いしん坊のパンくい、猫の落書きジャック、背筋がピンと伸びたおじい、ふしぎな友達シロッポイ、迷子のうさぎアカメちゃん、そしてヘビくんがいます。春には花見、夏には朝顔の観察、秋にはどんぐり拾い、冬にはおしくらまんじゅうと、四季ごとの楽しみが描かれ、毎回読者に小さな幸せを提供してくれます。

また、連載中の『朝日新聞』では、毎週月曜日の生活面に掲載されており、第1巻から第4巻には英訳も追加されていました。一方、アエラ版では、着色技術が水彩画風に変更されることもありましたが、再びポショワール技法が採用されています。

書誌情報

『オチビサン』は、以下の全10巻から構成されています。

• - 第1巻：2008年8月20日発売（ISBN 978-4-02-250464-7）
• - 第2巻：2009年8月7日発売（ISBN 978-4-02-250625-2）
• - 第3巻：2010年8月6日発売（ISBN 978-4-02-250772-3）
• - 第4巻：2011年8月19日発売（ISBN 978-4-02-250888-1）
• - 第5巻：2012年12月20日発売（ISBN 978-4-02-251005-1）
• - 第6巻：2014年1月21日発売（ISBN 978-4-02-251130-0）
• - 第7巻：2014年11月20日発売（ISBN 978-4-02-251233-8）
• - 第8巻：2016年9月7日発売（ISBN 978-4-02-251385-4）
• - 第9巻：2019年7月5日発売（ISBN 978-4-02-251629-9）
• - 第10巻：2021年6月18日発売（ISBN 978-4-02-251690-9）

メディア展開

『オチビサン』は、テレビアニメや絵本としても展開されています。特に、2014年から2015年にかけて放送されたNHK Eテレの『てれび絵本』では、四季ごとの物語が約8回に分けて放送され、その後も派生作品として触れられています。

さらに、2023年10月8日から2024年3月31日まで、NHK総合でショートアニメとして放送されることが決定しています。このアニメでは、オチビサンの声を塙真奈美が担当し、ナレーションや音楽も素晴らしいクオリティで制作されています。

コラボレーション

2023年12月から2024年3月にかけて、全国の松竹マルチプレックスシアターズで、スタジオカラーによる3DCGアニメを使った劇場マナーCMも上映される予定です。これにより、『オチビサン』のファン層はさらに広がることでしょう。

このように、可愛らしいストーリーと多彩な展開で愛され続けている『オチビサン』は、皆に幸せな瞬間を提供する作品です。

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