くずはモール

くずはモール：京阪グループが誇る大型ショッピングモールの歴史と魅力

はじめに

大阪府枚方市にある「くずはモール」は、京阪流通システムズが運営する、京阪グループを代表するショッピングモールです。京阪本線樟葉駅に隣接し、沿線最大の商業施設として、地域経済を支える重要な役割を担っています。本記事では、くずはモールの歴史、施設の特徴、そして京阪電鉄の車両展示スペース「SANZEN-HIROBA」について、詳しく解説します。

くずはモール街（1972年-2004年）：オープンモール時代の先駆け

1972年4月、樟葉駅前にオープンした「くずはモール街」は、当時京阪グループに百貨店がなかったことから、名古屋資本の松坂屋を誘致。ダイエー、イズミヤといったスーパーマーケットと150を超える専門店を擁する、日本でも珍しい本格的なオープンモールとして注目を集めました。

SL車両の展示や水上ステージを備えた「汽車の広場」を中心としたユニークな設計が特徴で、周囲には複数のモールが放射状に広がり、鐘楼も設置されていました。1974年には建築業協会のBCS賞を受賞するなど、高い評価を得ていました。しかし、老朽化や店舗の大型化のニーズの高まりから、2004年1月に閉鎖されました。

KUZUHA MALL（2005年-）：新生くずはモール

2004年の閉鎖後、全面的な建て替えを経て、2005年4月14日、「KUZUHA MALL」としてリニューアルオープンしました。本館、西館、KIDS館の3つの建物からなり、京阪[[百貨店]]を核店舗に、ファッション、飲食、エンターテインメント施設など、多様な専門店が約170店舗入居しています。

特に、開放的な空間が魅力の「DINING ST.（ダイニングストリート）」や、子供たちが楽しめるプレイゾーンは、ファミリー層にも人気です。関西初出店の店舗も多いのも特徴です。

2014年増床リニューアル：多層化とSANZEN-HIROBAの誕生

2014年には、西館とKIDS館の建て替え、本館の増築、そして南館の新設が行われました。営業面積は約7万2千平米に拡大し、「ミドリノモール」「ハナノモール」「ヒカリノモール」と名付けられた各エリアに、さらに多くの専門店が加わりました。

このリニューアルの目玉として、南館1階に京阪電鉄のミュージアムゾーン「SANZEN-HIROBA」が誕生しました。京阪の旧型車両の展示や、鉄道シミュレーターの設置など、鉄道ファンにも嬉しい施設となっています。

SANZEN-HIROBA：京阪電鉄車両のデジタル動態保存

「SANZEN-HIROBA」では、京阪電鉄の貴重な車両が展示されています。中でも、初代3000系電車3505号車は、デジタル動態保存として、運転シミュレーター体験も可能です。さらに、5000系、2600系の車両や模型なども展示され、京阪電鉄の歴史を学ぶことができる空間となっています。2023年のリニューアルでは、展示車両の拡充や、より臨場感あふれる演出が追加されました。

TOHOシネマズくずはモール

2014年のリニューアルと同時に、南館3階にオープンした「TOHOシネマズくずはモール」は、10スクリーンを備え、最新の設備を導入したシネマコンプレックスです。

2023年以降の取り組み

2023年は、フードコートやレストラン街のリニューアル、SANZEN-HIROBAの展示拡充など、更なる魅力向上に向けた取り組みが進行中です。新型コロナウイルス感染症の影響を受けた鉄道事業の収益力向上を図る、京阪グループの中期経営計画の一環でもあります。

まとめ

「くずはモール」は、半世紀以上にわたる歴史の中で、時代の変化に合わせて進化を遂げてきました。今後も、地域社会に貢献する商業施設として、その役割を果たしていくことでしょう。

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