さいたま市立博物館

さいたま市立博物館：さいたまの歴史と文化を語る

さいたま市立博物館は、埼玉県さいたま市大宮区に位置する博物館です。JR大宮駅から徒歩圏内にあり、アクセスも良好です。氷川参道二の鳥居近くに建ち、地域の歴史と文化を深く知ることができる貴重な施設となっています。

常設展示と企画展

博物館の地下1階は常設展示室となっており、さいたま市域の歴史と民俗に関する多様な資料が展示されています。さいたま市の歴史を紐解く上で重要な考古資料や、地域独特の生活文化を伝える民俗資料など、幅広い内容を網羅しています。来館者は、これらの資料を通して、さいたま市の歴史と文化の深遠さを体感できます。

1階には、特別展や企画展を開催する特別展示室があります。これらの企画展では、時代やテーマを絞った展示を通して、常設展示では触れられない歴史の一面を深く掘り下げることがあります。また、講座室やラウンジも併設されており、講演会やワークショップなども開催され、地域住民にとって学びと交流の場となっています。

博物館の沿革

さいたま市立博物館の起源は、1975年（昭和50年）にさいたま市（当時大宮市）の市制施行35周年記念事業として計画された大宮市立郷土史料博物館に遡ります。その後、1978年には博物館建設予算が可決され、1979年には博物館準備室が設置されました。そして1980年（昭和55年）11月1日、大宮市立博物館として開館しました。

2001年（平成13年）のさいたま市誕生に伴い、現在の名称に改称されました。その後も、2005年には岩槻市立郷土資料館を分館として編入、2011年には鴻沼資料館と旧高野家離座敷を新たに傘下に収め、規模を拡大しました。現在では、さいたま市内の複数の分館と連携し、より広範囲にわたる地域の歴史と文化を伝えています。

貴重な文化財

さいたま市立博物館には、数多くの貴重な文化財が収蔵されています。その中には、埼玉県指定文化財として登録されているものも多く含まれます。例えば、木造地蔵菩薩坐像、亀形土製品及び伴出遺物、灰釉蔵骨器など、考古学的な価値の高い資料は、さいたま市の歴史を語る上で重要な証拠となっています。

また、中本家神楽師用具など、民俗学的な資料も数多く所蔵し、地域の伝統芸能や文化を後世に伝える役割も担っています。これらの文化財は、博物館の常設展示や企画展を通して一般公開され、多くの人々に歴史と文化に触れる機会を提供しています。

分館

さいたま市立博物館は、大宮区にある本館以外にも、複数の分館を有しています。

さいたま市立岩槻郷土資料館（岩槻区）：岩槻地区の歴史と文化を展示。
鴻沼資料館（桜区）：地域住民から寄贈された農機具類などを展示。かつては浦和市立郷土博物館、浦和くらしの博物館民家園の分館でした。
旧高野家離座敷（緑区）：江戸時代後期の蘭方医、高野隆仙の屋敷の離れ座敷。高野長英をかくまった歴史を持つ建物です。浦和市の有形文化財にも指定されています。
さいたま市与野郷土資料館（中央区）：旧与野郵便局の跡地に開館した「さいたま市与野文化財資料室」を移転、リニューアルした施設。

これらの分館は、それぞれ地域の特性を活かした展示を行っており、さいたま市の歴史と文化を多角的に理解する上で重要な役割を果たしています。

アクセスと情報

さいたま市立博物館へは、JR大宮駅から徒歩14分とアクセスも容易です。公式サイトでは、開館時間、休館日、展示内容など、詳しい情報が掲載されています。さいたま市を訪れる際には、ぜひ足を運んで、さいたまの歴史と文化に触れてみてください。

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