さくらカード

さくらカード株式会社：JCBとともに歩んだ軌跡

さくらカード株式会社は、かつて三井住友銀行（SMBC）の子会社として、JCBブランドのクレジットカード事業を担っていた企業です。2016年にセディナ（現・SMBCファイナンスサービス）と合併し、その歴史に幕を閉じましたが、日本のクレジットカード業界において重要な役割を果たしました。

発足と変遷

そのルーツは、太陽神戸銀行と三井銀行が合併した翌年の1991年に遡ります。それぞれのクレジットカード事業子会社が統合され、「太陽神戸三井カード株式会社」として発足しました。その後、銀行名の変更に伴い、社名も「さくらカード株式会社」へと変更されました。

2001年4月には、親会社であるさくら銀行と住友銀行が合併し、三井住友銀行が誕生。クレジットカード事業の再編が行われ、「さくらUCカード」事業は三井住友カード（SMC）に譲渡されました。これにより、さくらカードはJCBカードに特化することになります。

JCBフランチャイズとしての地位

さくらカードは、JCBグループ（フランチャイズ）会社として、株式会社ジェーシービーに次ぐ会員数を誇っていました。太陽神戸銀行時代からの繋がりで、ジェーシービーの大株主でもありました。UCカード事業譲渡後はJCB一本化となり、独自のサービスを展開しました。

サービスと提携

三井住友銀行の個人預金者向け優遇サービス「SMBCポイントパック」との連携や、キャッシュカード一体型クレジットカード「ワンダーカード (JCB) 」の発行など、独自のサービスを展開していました。また、三越や東芝グループなど、様々な企業との提携カードも発行していました。

事業再編と終焉

長らく、三井住友銀行グループ内でJCBブランドを担ってきましたが、2014年、SMFGはさくらカードとセディナとの間でクレジットカード事業の統合を決定。2016年4月にセディナへ吸収合併されることとなりました。これに伴い、さくらカードは新規入会募集を停止し、既存のカードも順次セディナのカードへ切り替えられました。

現在

現在、さくらカードの名前は消えましたが、その事業はセディナに引き継がれています。法人向けカードについては、セディナがJCBのフランチャイズとして、同様のサービスを提供しています。

さくらカードは、JCBブランドとともに歩み、独自のサービスを展開することで、日本のクレジットカード業界に貢献しました。その歴史は、三井住友フィナンシャルグループのクレジットカード事業再編の中で、新たな形へと姿を変えています。

関連項目

三井住友銀行（親会社）
セディナ

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