だいしゅきホールド

だいしゅきホールド：その意味、起源、そして多様な解釈

「だいしゅきホールド」とは、性行為において女性が男性の腰に足を絡め、男性の性器が膣から抜けないように固定する行為、またはその体位を指す俗語です。女性が積極的に男性の腰に足を巻きつける行為は、膣内射精を促す意図を含むと解釈されることも多く、その独特の名称と行為から、様々な意味合いが読み取れる興味深い現象です。

体位と意味の多様性

この体位は、男女が向き合う体勢であれば、座っていても立っていても可能です。古くから存在する体位であり、春画にも描かれている例が見られます。しかし、インターネットスラングとしての「だいしゅきホールド」は、性的な興奮や快感だけでなく、愛情表現、妊娠を望む女性による意思表示、あるいは強い快感に耐える無意識の行動、といった多様な解釈がなされています。男性にとって、特に関係が浅い女性の場合、膣外射精が困難になり、予期せぬ妊娠リスクに繋がることがあるため、恐怖の対象となる可能性も秘めています。

男性側の視点では、射精直前に固定されると膣外射精は困難になり、強制的に膣内射精に至る可能性が高いという側面があります。そのため、女性側の意図や関係性によっては、男性にとって望ましい状況とは限らない複雑な体位と言えます。

一方で、可愛らしい名称と、女性が主体的に行う行為であることから、「もっともエロい」「セックス史上最も燃える＆萌える体位」と評価する男性も少なくありません。

インターネットスラングとしての普及

「だいしゅきホールド」という名称がインターネット上に初出するのは、2ちゃんねるのスレッドにおいて、2009年10月3日とされています。その後、インターネットや成人向け漫画、そしてアダルトビデオへと広がりを見せ、2015年には『週刊プレイボーイ』の「2015エロ流行語大賞」で2位にランクインするなど、一般社会にも広く浸透しました。

起源をめぐる論争

2020年には、ライトノベル作家の三国陣氏が自身のTwitterで「だいしゅきホールド」の考案者であると主張するツイートを行い、大きな話題となりました。しかし、その後、別のユーザーも考案者であると主張し、論争に発展しました。最終的には、複数の情報や証言から、三国氏以外のユーザーが考案者である可能性が高いという結論に至りました。この論争は、インターネットスラングの起源が必ずしも明確ではないこと、そして考案者本人が名乗り出るケースが稀であることを示す事例となりました。

性交時以外の用法

「だいしゅきホールド」は、性行為以外の状況でも使われることがあります。例えば、子供が親に、あるいはペットが飼い主に両手で抱きつく様子を表現する際に用いられることもあります。しかし、「だいしゅき」という言葉が持つ愛情表現のニュアンスから、必ずしもすべての抱きつく行為に当てはまる言葉ではないという意見もあります。

類似概念との比較

格闘技のクローズドガードは、相手の動きを封じる目的で足の間を固定する体勢ですが、「だいしゅきホールド」と類似した点があります。どちらも、相手の動きを制限するという点で共通しています。

まとめ

「だいしゅきホールド」は、性行為における特定の体位を指す俗語として始まり、インターネットを通じて広く普及しました。その意味や起源については様々な解釈があり、性的な興奮や愛情表現、妊娠を望む行為など、多様な文脈で理解されています。可愛らしい名称とは裏腹に、男性にとってリスクを伴う可能性もある複雑な行為であることを理解しておくことが重要です。

もう一度検索