とちぎ蔵の街美術館

とちぎ蔵の街美術館について

とちぎ蔵の街美術館は、栃木県栃木市に位置する市立の美術館で、2003年に開館しました。この美術館は、江戸時代に建てられた3つの質蔵を利用した建物であり、これらの蔵は登録有形文化財として保護されています。美術館は、蔵そのものや関連資料を常設展示する「蔵の展示室」を持っており、地域に関連する芸術作品を約200点収蔵しています。

美術館の歴史は長く、地域の文化と芸術を育む重要な役割を担っていました。最後の企画展である「知られざるレオナルド・ダ・ヴィンチ展」を2020年に開催した後、閉館となり、栃木市立美術館が新たに入舟町で開館する予定であり、業務はそちらに移管されました。閉館した後も、蔵の建物は市民ギャラリーとして再オープンし、地域の人々に利用されています。

歴史的背景

栃木市の中心部は、江戸時代に日光例幣使街道の宿場町として栄え、巴波川を利用した河川舟運によって商業が発展しました。このため、現代でも江戸時代の街並みが一部残っており、特に「蔵の街」として知られています。地元の人々にとって、この美術館は地域の歴史や文化を感じる場となっていました。

美術館に使用されていた蔵は、近江商人の系譜を持つ善野家のもので、こちらは「おたすけ蔵」とも呼ばれています。この名称は、歴史的背景から貧困に苦しむ人々を助けるために米や金銭を提供したことに由来しています。

蔵の建築と構造

江戸時代に建てられた3棟の蔵の建築年は以下の通りです：

• - 東蔵 - 文化年間（1804年 - 1818年）に建築された初期の蔵
• - 中蔵 - 天保2年（1831年）以前に建築された蔵
• - 西蔵 - 天保11年（1840年）に建築された蔵

これらの蔵は東西に連なって配置され、独特の景観を形成しています。

アクセス方法

とちぎ蔵の街美術館へは、以下の交通手段でアクセス可能です：

• - 電車：JR両毛線及び東武鉄道日光線の栃木駅から、ふれあいバスを利用することができます。寺尾線「万町一丁目」下車で至近、または東武ギフト前で下車し徒歩2-3分です。
• - 徒歩：栃木駅からは徒歩約15分でアクセス可能です。
• - 自動車：東北自動車道の栃木I.Cより10分程度で到着します。

関連施設

周辺には、以下のような関連施設が存在します：

• - とちぎ蔵の街観光館
• - とちぎ山車会館
• - 山本有三ふるさと記念館

これらの施設と合わせて、栃木市の芸術と文化を堪能することができます。

とちぎ蔵の街美術館は、地域の歴史や芸術文化を内包した貴重な場所であり、今後も市民ギャラリーとして人々に親しまれ続けることでしょう。

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