どろろんぱっ!

概要

『どろろんぱっ!』は室山まゆみによる日本の漫画作品で、小学館の雑誌『ぴょんぴょん』に連載されていました。全5巻がてんとう虫コミックスのレーベルより出版されており、原作を基にしたテレビアニメも制作されています。

ストーリー

物語の中心は大福寺あんこという少女です。彼女は家族と共に新しい住まいへ引っ越してくるのですが、そこで彼女を待っていたのは100年間浮遊している幽霊、小野小町でした。あんこは最初、小町を追い出そうと試みますが、小町は壁をすり抜ける能力を持っているため、その努力はうまくいきません。

さらに、大天使ミカエルの部下であるアンジーも小町を成仏させようと現れます。アンジーは「小町はあんこの子に転生することが決まっている」という真実を伝えることで、小町とあんこに反感を買い、計画は失敗します。アンジーは大福寺の僧侶であるあんこの祖父、藻奈寛から幽霊に触れることができる法力のこもった数珠をもらうために、彼のもとに住み込むことになります。

この奇妙な三人は次第に友情を築いていきますが、物語は次第に大人への一歩を踏み出す展開へと進みます。あんこは中学に進学し恋を経験するようになり、小町は成仏を考え、最後には世界一周の旅に出る決心をします。同時に、アンジーは1999年に恐怖の大王が現れることを告げられます。

キャラクター

小野小町

主人公であり、100年前に死んで幽霊として現世に留まるおばけです。性格は明るくお気楽で、どこか愛嬌があります。物語の中で彼女は成長していくあんことの時間を大切にし、最終的にはその一時点で成仏を果たします。

大福寺あんこ

頭が良く、強気な性格を持つ女の子。小町との出会いから始まり、彼女の成長と友情が描かれています。特に小町との関係は物語の重要な要素です。

大福寺藻奈寛

あんこの優しい祖父であり、法力をもつ僧侶です。彼は物語を通じて大切な役割を果たし、小町とあんこの仲を理解し、支えます。

御使アンジー

頼りない天使でありながら、小町を成仏させようと奮闘します。彼の不器用さと本質的な愛情が物語にユーモアを加えています。

テーマとメッセージ

『どろろんぱっ!』は、友情や成長、そして生きることの喜びを描いた物語です。小町とあんこの関わりを通じて、時間の流れや人間関係の変化がテーマの大きな柱となっています。特に、幽霊という存在を通じて、過去と未来が交錯する様が読者に深い印象を与えます。

アニメ化

1991年から1992年にかけて、テレビ朝日で放送され、多くの視聴者に愛されました。アニメ版は原作の雰囲気を踏襲しつつも、一部改変が加えられています。

この作品は、ただの幽霊物語にとどまらず、様々なメッセージを届ける深い作品で、多くの人々に親しまれています。興味がある方はぜひ手に取ってみてください。

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