ひま部

ひま部の概要

ひま部（ひまぶ）は、株式会社ナナメウエが設立し、学生を対象にしたソーシャル・ネットワーキング・サービス（SNS）です。2015年5月1日にサービスが開始され、2019年12月31日にその幕を閉じました。このプラットフォームには約800万人の登録ユーザーがいるとされ、1日の投稿数はおおよそ600万件に達していました。

対応OSとアプリケーション

ひま部は、iOS版とAndroid版の専用アプリとして提供されており、パソコン版はウェブブラウザを利用してアクセスできました。具体的には、Windows PhoneやFire Phoneなどのプラットフォームではアプリは存在しませんが、アカウントを作成してさえすれば、パソコン版を使用可能でした。

• - iOS版: App Storeからダウンロード可能で、iOS 10以降の端末に対応。
• - Android版: Google Playからダウンロード可能で、Android 4.4以降のデバイスに対応。
• - パソコン版: 2019年1月にリリースされ、特定のオペレーティングシステム以外でも利用可能ですが、iOSまたはAndroidからのアカウント作成が必須でした。

ひま部の歴史

• - 2015年: 5月1日にサービスをスタートし、6月には部員数が18,000人を突破しました。
• - 2019年: 1月にパソコン版のベータ版が公開され、4月には年齢確認制度を導入し、学生証による年齢確認が求められるようになりました。7月末には動画アップロード機能が追加され、同年10月30日にサービスの終了が発表されました。

キャラクターと機能

ひま部には複数のキャラクターが存在します。

• - アルパカ: メインキャラクターで、運営の象徴です。
• - ペンペンズ: 運営を手伝う監視役。
• - ゴミ虫くん: 規約違反を犯したユーザーに関連付けられるキャラクターです。

主な機能としては、学年設定に基づくタイムライン、他のユーザーへのレター機能、グループ通話やビデオ通話、個別チャット、さらには特定テーマのサークルが存在し、これらは学生同士の交流を促進するための場として機能しました。

安全対策とトラブル

ひま部では中学生、高校生、大学生など、学生のみが利用できるよう年齢制限が設けられ、学生以外の利用は厳しく制限されていました。さらに、安全なインターネット利用を推進するために、利用者のトラブルを防ぐ仕組みや不適切な行為に対する対策が講じられました。

特に重要な取り組みとして、年齢確認機能の導入や、禁止行為を犯したユーザーに対する制裁があり、そうしたユーザーは「ゴミ虫」という名前に変更され、アカウントが凍結される措置もありました。さらに、他SNSとのID交換を禁止することで、外部トラブルの予防に努めました。

事件や不祥事

ひま部は、未成年者が関連するトラブルの発生率が高く、特にSNSにおける未成年の児童を狙った犯罪の件数が増えていることが問題視されていました。2017年には、ひま部に起因する事件が181件発生しており、これは一般的に見ても高い数字でした。さらに、児童ポルノ問題も深刻で、サービスの特性上、学生以外の利用による被害が懸念されました。

まとめ

ひま部はそのユニークな機能と特に学生に特化した形で多くの支持を受けましたが、裏側ではさまざまなトラブルも抱えていました。運営会社との提携で、より安全なインターネット環境を目指す取り組みも行われましたが、最終的にはサービスの終了に至りました。

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