ふじさん

特急ふじさん

特急ふじさん（英: Mt. Fuji）は、小田急電鉄小田原線とJR東海御殿場線を結ぶ直通特急列車であり、2018年3月18日に従来の「あさぎり」から愛称が変更されました。この列車は、富士山やその周辺へのアクセスを便利に提供し、観光客を中心に多くの利用者に支持されています。

歴史的経緯

ふじさんの運行の起源は、1955年に遡ります。当時、小田急電鉄が日本国有鉄道（国鉄）御殿場線への直通列車を運行し始めたことから始まりました。新宿と御殿場を結ぶ特別準急が開始され、その後も順調に運行が拡大しました。1968年には御殿場線の電化に伴い、列車愛称が「あさぎり」に統一され、1988年の国鉄分割民営化後には特急列車へと格上げされました。

1991年からは小田急とJR東海による相互直通運転が開始され、新たな車両が投入され、利便性や快適性が向上しました。その後も何度かのダイヤ改正を経て、2012年には全列車がMSE車にて運行されるようになりました。そして2018年には現在の愛称である「ふじさん」が採用されました。

現在の運行状況

2022年3月12日現在、特急ふじさんは新宿駅から御殿場駅間で合計3往復の運行が行われています。これにより、約1時間30分で新宿と御殿場を結ぶことができます。また、各列車は新宿から本厚木、秦野を経由し、終点の御殿場駅に到着します。

特急ふじさんでは、さまざまな運賃やサービスが提供されています。小田急線ではPASMO、御殿場線ではTOICAが利用できるものの、これらのICカードでの利用は、エリアを跨いでの使用は制限されています。ICカードはエリア内での搭乗に利用可能であり、利便性を高めています。

停車駅と車両

停車駅は、新宿駅、新百合ヶ丘駅、相模大野駅、本厚木駅、秦野駅、松田駅、駿河小山駅（1・3・6号のみ）、そして御殿場駅となっています。また、運行に使用されている車両は、特急ふじさんの特徴でもある小田急電鉄所属の60000形MSE車で、全車両が普通車指定席となっています。

車内サービス

運行開始当初から、車内サービスが充実しており、過去には車内販売も行われていましたが、2011年をもってサービスは終了しています。しかし、現在のMSE車の中には清涼飲料水の自動販売機も設置されており、サービスの多様性が確保されています。

予約システム

特急ふじさんの予約システムについても、幾度の変更があったものの、座席は小田急のシステムで管理されており、特急券はオンラインでの予約が可能です。利用者は小田急の停車駅であれば自動券売機や専用端末から簡単に購入でき、多くの乗客に愛用されています。

まとめ

特急ふじさんは、富士山の観光地へのアクセスを提供する重要な役割を果たしており、観光開発と交通利便性の向上に寄与しています。そして、時代の流れに合わせてその運行形態やサービス内容も進化しており、今後も多くの利用者に支えられ続けていくことでしょう。

もう一度検索