ラーメン二郎

ラーメン二郎について

ラーメン二郎（ラーメンじろう）は東京都港区三田に本店を置く、人気のラーメン店であるとともに、その本店からのれん分けした店舗も数多く存在します。創業者の山田拓美氏によって1968年に設立され、当初は「ラーメン次郎」の名称で営業を開始しました。この名称は、当時流行していたインスタントラーメン「ラーメン太郎」に由来しています。

歴史のはじまり

山田氏は料亭の料理人としての経験がありましたが、ラーメンについては未経験でした。開店当初の反応は芳しくなく、営業開始から半年間はほとんど売上がなく、地元の中華料理店の店主に勧められ修行を重ねた結果、徐々にその味が評価されていきます。彼のラーメンは特に学生に支持され、繁盛するようになりました。

1970年代初頭には、慶應義塾大学の近くに移転し、以降は学生たちに愛されるラーメン店へと成長していきます。その際、看板の表記が誤って「次郎」から「二郎」となったことが、そのまま定着する要因となりました。

メディアの評価

1980年代には、ラーメン二郎が登場するメディアも多くなり、漫画や書籍で紹介されることが増えました。特に『ミスター味っ子』では「らーめんの帝王」と称賛され、ラーメン二郎の名は広まりました。2003年には「ラーメン二郎」という名称が商標登録され、山田氏がその権利を保持しています。

特徴的なラーメン

ラーメン二郎の特徴は、そのボリュームと多彩なトッピングにあります。主に豚骨ベースのスープに、山盛りのもやしとキャベツ、そして大きめのチャーシューが乗せられます。スープの味付けは特製の醤油タレを使い、特にニンニクやアブラ（背脂）のトッピングが人気です。麺は極太で自家製の平打ち麺が使用され、これもまた特徴的な点となっています。

トッピングのオーダーには、独特な言い回しがあり、常連客の中では「呪文」と呼ばれることもあります。これにより、カスタマイズされたラーメンが楽しめることも、ラーメン二郎の魅力の一つです。

熱狂的なファン

ラーメン二郎を愛するファンは「ジロリアン」と呼ばれ、その多くはラーメンに限らずラーメン二郎そのものの魅力に傾倒しています。彼らは時に独自のルールを持ち、各店舗の違いや新たなメニューを巡って問題を交換し合うなど、単なる食事以上の意味があるようです。

現代のラーメン二郎

今日では、ラーメン二郎は東京都内に加え、全国各地に支店を持ち、さらに「二郎系」と称されるラーメン店も増え続けています。それらの店舗は、オリジナルと同じようなスタイルやラーメンの提供がありますが、いずれも独自のアプローチを持っています。

最近では、メディアにも取り上げられる機会が多く、2023年にはドキュメンタリー『ラーメン二郎という奇跡』が放送され、大きな反響を呼びました。高い評価を受け続けているラーメン二郎は、今後も多くの人々に愛されるラーメン店として、その地位を維持していくことでしょう。

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