アイガーデンエア

アイガーデンとは

アイガーデンは、東京都千代田区飯田橋に位置する、日本貨物鉄道（JR貨物）が主導した大規模再開発プロジェクトによって誕生した複合施設です。かつて飯田橋駅の貨物ヤードとして利用されていた広大な土地が、オフィスビル群、商業施設、ホテル、そして高級マンションからなる、新たな都市空間へと生まれ変わりました。

この再開発は、飯田町土地区画整理事業として進められ、JR貨物がデベロッパーとして、東洋不動産、大和ハウス工業、三井不動産といった大手企業をパートナーに迎え、2003年までに3つの街区に分けて段階的に竣工しました。その結果、現在のアイガーデンは、多様な機能が調和した、魅力的なエリアとなっています。

主な施設

ガーデンエアタワー

アイガーデンのランドマークであるガーデンエアタワーは、地上35階、地下2階、高さ153メートルの超高層オフィスビルです。JR貨物が開発・所有し、三井不動産などがプロジェクトマネジメントを担当しています。特筆すべきは、3階から最上階までのオフィスエリア全体がKDDIの本社として使用されていることです。1階にはセキュリティゲートがあり、関係者以外は立ち入ることができませんが、店舗や三菱UFJ銀行のATMコーナー、2階にはメディカルモールが併設されており、一般の人々も利用可能です。竣工前にKDDIがビル全体を一括借り上げしたことで、満室でのスタートとなり、当時の再開発ブームを象徴する存在となりました。

飯田橋アイガーデンテラス

ガーデンエアタワーと一体的に整備された3階建ての商業施設が、飯田橋アイガーデンテラスです。コンビニエンスストア、ドラッグストア、飲食店など、多様な店舗が入居しており、周辺で働く人々や地域住民の生活を支えています。

大和ハウス東京ビル

かつては「JR貨物本社・大和ハウス東京ビル」という名称で、JR貨物と大和ハウス工業が共同で所有していましたが、JR貨物の本社機能が移転した後は、大和ハウス工業の単独所有となっています。2013年からは、大和ハウス工業の東京本社としての役割も担っています。

D-TEC PLAZA

2002年に竣工した別館で、かつては近未来の住宅設備を体験できるショールームとして運営されていましたが、2012年に一般公開を終了しました。

ホテルメトロポリタン エドモント イーストウィング

ホテルメトロポリタンエドモントの増設部分として建設され、既存の本館と合わせて運営されています。ツインルームを主体とした宿泊施設で、レストランも併設されており、ビジネスや観光など、さまざまな目的で利用されています。1階にはコンビニエンスストアも入居しています。

東京レジデンス

JR貨物の子会社が開発し、三井不動産レジデンシャルが管理・運営を行う超高層型の高級分譲マンションです。都心での快適な生活を求める人々から高い人気を集めています。

その他のビル

アイガーデンには、マクセル東京ビル（現在は大和ハウス九段ビル）、日建設計東京ビル、大塚商会本社ビルなど、各企業の自社ビルも建設されており、それぞれの企業が本社や東京での活動拠点として利用しています。

まとめ

アイガーデンは、かつての貨物駅の跡地というロケーションを活かし、オフィス、商業、居住、宿泊といった多様な機能を集約した、複合都市空間として見事に再生しました。都心にありながら、洗練されたデザインと利便性の高さから、多くの人々にとって魅力的な場所となっています。

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