アジア競技大会

アジア競技大会（Asian Games）

アジア競技大会（アジアきょうぎたいかい、Asian GamesまたはAsiad）は、1945年の第二次世界大戦後にインドが提唱した、アジア各国のための包括的なスポーツ大会です。この大会は「アジア版オリンピック」とも称され、アジアオリンピック評議会（OCA）により主催されています。また、この大会は一般的に「アジア大会」とも呼ばれ、地域固有のスポーツの実施や開催国の交流を促進する場になっています。

概要

アジア競技大会では、陸上競技や水泳などオリンピック競技に加え、ソフトテニスや囲碁、シャンチー（中国象棋）、カバディなど、アジア特有の競技も行われます。最大の開催回数を誇る国はタイで、バンコクで4回開催された実績があります。ソ連崩壊以降、中央アジアの国家も参加し、競技の規模は拡大しています。特に、柔道やバドミントンなどアジア選手が強い競技の他、中国の選手強化や、中東からの移民選手の増加によって水泳や陸上の競技レベルも上昇しており、これらの競技は世界的な記録を打ち立てる大会となってきています。

団体競技では、翌々年のオリンピック出場枠を争うアジア予選を兼ねている場合が多く、個人競技でもオリンピック選考の重要な前哨戦と見なされていることが強調されています。

歴史

1950年代

アジア競技大会は、実際には1913年から1934年までの極東選手権競技大会に端を発しています。この大会は日本、フィリピン、中国で行われていました。1947年、ロンドンでアジア13カ国が集まり、総合競技大会の開催が合意され、次いで1948年のロンドンオリンピック会議でインドでの開催が決定されました。アジア競技連盟（AGF）が1949年に設立され、私たちが知るアジア大会の幕開けとなります。第1回大会は1951年にインドのニューデリーで行われ、以後は夏季オリンピックの中間年に定期的に開催されてきました。

1960年代から1970年代

大会は第4回以降、政治的問題に影響を受けることが多くなりました。1962年のジャカルタ大会では、[[インドネシア]]政府の決定により台湾とイスラエルの参加が拒否され、国際的な問題を引き起こしました。特に、1963年にIOCによる[[インドネシア]]の資格停止措置がなされた際には、多くの国の選手たちが大きな影響を受けました。

1970年代には南北問題が大会の運営に影響を与え、北朝鮮の事件により韓国での大会開催が返上され、急遽バンコクで開催される事態もありました。更に1974年のテヘラン大会ではアラブ諸国との対立により、問題が多発しました。

1980年代から2010年代

1986年からは、アジア冬季競技大会が新たに始まりました。この大会の初回は札幌で行われ、年々多様化しています。また、2005年にはアジアインドアゲームズも創設され、室内競技を中心に様々なスポーツが実施されています。2010年の広州大会では、最も多くの競技が実施され、42競技が行われて大いに賑わいましたが、その後、競技数を削減する流れも見られました。

現在と未来

2023年には杭州で第19回大会が予定されており、初めてeスポーツが正式種目として採用される予定です。2026年には愛知県・名古屋市での共催も決まっており、2030年と2034年の大会は西アジアでの開催が計画されています。アジア競技大会はその歴史の中で多くの変遷を経ながら、アジアの国々における友好と競技の発展の場となっているのです。

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