アビオン

アビオン（Avión）：ガリシアの自然と歴史が息づく村

アビオンは、スペイン北西部、ガリシア州オウレンセ県に位置する自治体です。リベイロ地域に属し、美しい山々と豊かな自然に囲まれたこの地は、歴史的な背景と独特の文化を持つことで知られています。

地理

アビオンはオウレンセ県の北西部に位置し、北はベアリス、東はボボラスとレイロ、南はカルバジェーダ・デ・アビアとコベーロ、西はフォルネーロス・デ・モンテスとア・ラマに隣接しています。自治体の中心はアビオン教区のサン・シュスト地区にあります。

山間部に位置するため、地形は非常に起伏に富んでおり、西には1000mを超えるスイード山地やファロ・デ・アビオン山地がそびえ立っています。これらの山々は、険しい谷へと落ち込む地形のため、通行が困難な場所も存在します。

アビア川とその支流が地域を潤しており、アビア川はニエバ教区のフォンテ・アビア（アビアの泉）に源を発し、アビオン教区でオ・コウソ川、バルデリーアス川、カルデージェ川（ボボラスとベアリスとの境界をなす）の3つの支流と合流します。

気候は高度差によって大きく異なり、スイード山地やファロ・デ・アビオン山地では山岳気候となり、冬季は寒冷で降水量が多くなります。一方、高度が低い地域ではリベイロ地域と同様に温暖な気候となります。山岳部と渓谷部の中間地域は内陸性の気候を示します。

語源

地名「Avión」は、自治体内を流れるアビア川に由来しており、スペイン語で飛行機を意味する「avión」とは無関係です。

人口

人口は9つの教区に点在する36の集落に分散しています。近年、人口は減少傾向にあり、2010年の人口は2,561人となっています。

歴史

11世紀、アビオンはブラガの司法管轄区域に属していました。1150年には、教区の境界をめぐる争いが起こり、時の教皇エウゲニウス3世がアルフォンソ7世に解決を委託しました。アルフォンソ7世はオウレンセ司教にアビアとアビオンの教会の譲渡を命じました。

1156年、オウレンセ司教とトゥイの聖堂参事会は、教区内の教会の再配置を行い、ノボアとアビオンの司祭管轄区が加えられました。これにより、ノボアとアビオンの領域はオウレンセ司教区の一部となり、「アビア、アビオンの地」と呼ばれるようになりました。

1375年、サルミエント家がリバダビア伯爵を創設し、その支配権はアビオン、アベレンダ、アミウダル、バローソ、ニエバ、コウソなどの教区にまで及びました。これらの教区は、1837年にイサベル2世によって廃止されるまで、貢納金を払う義務を負っていました。

政治

現在（2007年時点）、自治体首長はガリシア国民党のアントニオ・モンテーロ・フェルナンデスが務めています。自治体評議員はガリシア国民党が多数を占めています。

教区

アビオンは以下の9つの教区に分かれています。

アビオン
アベレンダ
アミウダル
バエス
バローソ
コビーロ
コルコエスタ
ニエバ
* パラミーニョ

アビオンは、その豊かな自然と歴史、そして人々の温かさが魅力の村です。ガリシアを訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

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