アビリティーズジャスコ

アビリティーズジャスコ株式会社は、イオングループの障がい者雇用特例子会社です。1980年、日本アビリティーズ（現：アビリティーズ・ケアネット）とジャスコ（現：イオン）の共同出資により設立されました。当初は、重度障がい者の方々のための新しい雇用機会創出を目的として、レコードや書籍を販売する「スクラム」という店舗を運営していました。

「スクラム」という店名は、健常者と障がい者、そして社会全体が協力し合うという理念を表しています。1983年の宮城県泉市（現在の仙台市泉区）での1号店オープン以来、北海道から東北地方、兵庫県にまで店舗を展開し、地域社会に貢献してきました。しかし、時代の変化や経営環境の変化に伴い、2023年10月をもって全ての「スクラム」店舗を閉鎖し、小売事業から撤退しました。

現在、アビリティーズジャスコ株式会社の事業の中心は、長年の小売事業で培ってきたノウハウを活かした就労移行支援サービスです。障がいのある方々が、自立した社会生活を送るためのサポートを、就労訓練から就労後の定着支援まで包括的に提供しています。具体的には、就労に必要なスキル習得のための訓練、就職活動の支援、そして、職場定着のための継続的なサポートなど、多様なニーズに対応したきめ細やかな支援体制を整えています。

さらに、病気やケガなどで休職中の方の職場復帰支援（リワーク支援）も行っています。休職期間中の心身のリハビリや、職場復帰に向けた計画立案、職場へのスムーズな復帰を支援するなど、個々の状況に合わせた適切なサポートを提供することで、安心して職場復帰できるよう支援体制を整えています。

アビリティーズジャスコ株式会社は、イオンの社会貢献活動の一環として設立され、長年にわたり障がい者雇用と地域社会への貢献に尽力してきました。小売事業からの撤退は大きな転換点でしたが、その経験とノウハウを活かし、就労移行支援事業に注力することで、より多くの障がい者の方々を支援し、社会に貢献していくことを目指しています。

歴史を振り返ると、1980年の設立以降、多くの店舗を展開し、地域に密着したサービスを提供してきました。店舗の開店・閉店の歴史は、時代の変化や地域経済の動向を反映しており、アビリティーズジャスコ株式会社の柔軟な対応と事業転換の姿勢を表しています。

数多くの店舗展開を経て、現在は宮城県、千葉県、東京都、神奈川県に9か所の事業所を展開しており、地域社会に根差した支援活動を行っています。詳細な事業所情報は、公式ウェブサイトのセンター一覧で確認できます。

イオングループの一員として、アビリティーズジャスコ株式会社は今後も、障がい者の方々への就労支援、リワーク支援を通して、社会全体への貢献を継続していくでしょう。その活動は、単なる企業活動を超え、社会全体の包摂性とインクルーシブな社会の実現に貢献する重要な役割を担っています。

今後の展開としては、デジタル技術を活用した新たな支援方法の導入や、より多様なニーズに対応できるサービスの提供などが考えられます。また、地域社会との連携を強化し、地域課題の解決にも貢献していくことが期待されます。アビリティーズジャスコ株式会社の今後の活動に注目が集まります。

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