アーケイディア (Arcadia)
アーケイディアは
1985年に結成された
イギリスの
シンセポップ・ユニットで、メンバーは有名なバンド
デュラン・デュランのサイモン・ル・ボン、ニック・ローズ、ロジャー・テイラーが名を連ねています。彼らはそれぞれ、
デュラン・デュランでの成功を背景に新たなプロジェクトに挑戦し、多彩なサウンドを追求しました。興味深いことに、
デュラン・デュランの他のメンバーであるジョン・テイラーとアンディ・テイラーはその時期、ロックバンド「パワー・ステーション」を結成していました。
アーケイディアは、唯一のアルバム『情熱の赤い薔薇』(So Red The Rose)を
1985年にリリースしました。このアルバムは、
デュラン・デュランのファンや
シンセポップのリスナーに大いに支持され、英国内では30位、米国では23位という成績を収めています。アルバムには、豪華なゲストミュージシャンが多数参加しており、
ピンク・フロイドのギタリスト
デヴィッド・ギルモアやスティング、ジャズピアニストの
ハービー・ハンコックなどが名を連ねていたことで話題となりました。特に、スティングは「The Promise」のバック・コーラスに参加しており、
ハービー・ハンコックもその才能を発揮しています。また、グレイス・ジョーンズも「The Flame」のバック・コーラスに登場しており、アルバム全体にわたりダイナミックな音楽的コラボレーションが行われています。
アーケイディアのシングルも非常に印象的で、
1985年リリースの「エレクション・デイ」は英国内で7位、米国で6位という素晴らしい成績を収めました。次いで
1986年には「グッドバイ・イズ・フォーエヴァー」が米国のチャートで33位、「ザ・プロミス」が英国で37位を記録しました。「The Flame」は英国内で58位にランクインし、このMVには
デュラン・デュランのメンバー、ジョン・テイラーがカメオとして出演していることも注目されました。
また、アーケイディアは映画『高卒物語』(Playing For Keeps)のサウンドトラックに「Say The Word」という楽曲を提供しました。この楽曲は米国のみで発売され、多くの
シンセポップファンに愛されています。アーケイディアは、
デュラン・デュランとは異なる音楽的アプローチで、独自のスタイルを確立したユニットと言えます。
ディスコグラフィ
アルバム
- - 『情熱の赤い薔薇』 (So Red the Rose, 1985年)
- 英国アルバムチャート30位
- 米国アルバムチャート23位
シングル
- - 「エレクション・デイ」 (Election Day, 1985年)
- 英国シングルチャート7位
- 米国シングルチャート6位
- - 「グッドバイ・イズ・フォーエヴァー」 (Goodbye Is Forever, 1986年)
- 米国シングルチャート33位
- - 「ザ・プロミス」 (The Promise, 1986年)
- 英国シングルチャート37位
- 英国シングルチャート58位
- 米国のみ発売
アーケイディアはその短い活動期間ながらも、多くの人々に記憶される存在となっています。彼らの音楽は、今なお多くのファンによって愛され続けているのです。