イオンモール新小松

イオンモール新小松：地域経済に影響を与える大型商業施設

2017年3月24日、石川県小松市にオープンしたイオンモール新小松は、地域経済に大きな影響を与えている大型ショッピングセンターです。イオンスタイル新小松を中心とした広大な商業施設は、小松市と隣接する加賀市に加え、福井県の一部地域も商圏として捉えています。

充実のテナントと施設規模

地上3階建ての建物には、H＆MやZARAといった人気ファッションブランドをはじめ、シネマコンプレックスであるイオンシネマ新小松、スポーツオーソリティ、そして多様な専門店がテナントとして入居しています。特に、レストラン街である「小松食回廊」は吹き抜け構造になっており、開業当時、日本国内の商業施設において最大規模を誇るLED大型ビジョンが設置されたことも話題となりました。商業施設面積は63,000㎡と、県内に先行して開業したイオンモールかほく（67,000㎡）と比較するとやや小規模ですが、それでも近隣地域における商業の中心地としての役割を担っています。

近隣には、イオン小松店やアル・プラザ小松など、他社の大型商業施設も存在しており、激しい競争が展開されています。イオンモール新小松の開業は、既存の商業施設に大きな影響を与え、顧客の奪い合いが激化している現状があります。

広がる経済効果と地域間の競争

イオンモール新小松の開業は、小松市や加賀市だけでなく、隣接する福井県にも大きな影響を与えました。イオンによる調査では、福井県からの来客者のうち、自家用車で来場した割合が2割に上ったことが明らかになっています。また、福井商工会議所のアンケートでは、有効回答の43.6%がイオンモール新小松を訪れたことがあると回答しており、福井県民にとって、買い物先としての人気の高さが伺えます。特に、福井県外への買い物先ランキングでは、金沢フォーラスを抜き、第1位に躍り出ました。

しかし、この影響は福井県内の商業施設にとって、顧客流出という大きな脅威となりました。福井駅前の商店街や大型商業施設は、顧客を奪い合うため、様々な対策を講じています。2017年7月には、福井駅前の商店街とラブリーパートナーエルパが共同で「対決型」イベントを開催し、同年10月には、西武福井店、ラブリーパートナーエルパ、ショッピングシティベル、パリオCITYなど、複数の商業施設が連携した「オールフクイ実行委員会」を結成。LINEなどを活用した情報発信により、顧客獲得を目指しています。

アクセス

イオンモール新小松へのアクセスは、公共交通機関と自家用車両方で可能です。公共交通機関としては、JR小松駅から小松市コミュニティバス（日本海観光バス運行）や北鉄加賀バスを利用できます。また、小松駅西口のこまつアズスクエアからは無料シャトルバスも運行されています。

まとめ

イオンモール新小松は、地域経済に大きな影響を与えている大型ショッピングセンターです。その経済効果は、近隣地域だけでなく、県境を越えて福井県にも波及し、商業施設間の競争を激化させています。今後も、地域経済や商業構造に大きな影響を与え続ける存在と言えるでしょう。

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