イブニング

イブニング

『イブニング』は、講談社が発行した青年漫画誌で、創刊当初は月刊誌としてスタートし、その後月2回刊に移行しました。2001年に初めて発行され、2023年2月28日に発売された第6号をもって休刊となりました。その間の21年間に、多くの注目を集める作品が掲載されました。

創刊背景と発展

『イブニング』は、講談社の『モーニング』の別冊としてスタートした『モーニング新マグナム増刊』から派生しました。しかし、この別冊は2001年4月に発行を終え、同年8月に『月刊イブニング』として新たに創刊されました。創刊当初は本誌と別冊付録が一緒に提供され、非常にボリューミーな月刊誌として人気を博しました。特に中綴じの500ページ超えのボリュームは、多くのファンを魅了しました。創刊号からは、いくつかの作品が以前の増刊号からそのまま続けられました。

2003年4月からは、モーニング編集部から独立し、イブニング編集部が設立されました。これにより、雑誌の発行頻度は月2回に増加し、第2・第4火曜日に新しい号が発売される様になりました。また、他の雑誌からも作品が移籍する動きが見られました。

作品内容と傾向

『イブニング』の連載作品は、基本的にオリジナルの新作が中心でした。月刊時代は既存の作品や短編作品が多く掲載されていましたが、定期刊に移行後は職業をテーマにした社会派作品が多くなりました。そのため、娯楽性の強いギャグ漫画やスポーツ漫画、SF作品は、主に『モーニング・ツー』で扱われることが多くなりました。多くの作品が月2回のリズムで連載され、作家によっては『モーニング』と掛け持ちで連載する例も見られました。

2014年4月からは電子書籍版も登場し、紙版とは異なるコンテンツが提供されましたが、読者ページやプレゼント応募が省略されるなどの違いもありました。2019年に始まった『俺の零話プロジェクト』は、読者の応援によって連載化が決まる新たな試みとして注目を集めました。

休刊とその後

2023年2月に休刊が発表され、最終号もその年の6号として発売されました。イブニング編集部は、かつて独立元だったモーニング編集部と再び合流することとなり、一部の連載作品はオンラインプラットフォーム「コミックDAYS」に移籍して続行されました。また、移籍が叶わなかった作品については、作者自らがクラウドファンディングを通じて資金調達を行うなどして、新たな形で完結を目指す動きがありました。

主な連載と作品の行方

休刊号には、松本ひで吉の『いきものがたり』が他誌へと移籍し続けており、その他多くの作品が『コミックDAYS』に移行しました。これにより、『イブニング』の作品は新たな舞台で続くこととなりました。

最後に

『イブニング』は、数多くの作品を世に送り出し、長い歴史を持つ青年漫画誌として、多くの読者に愛されてきました。その歴史が幕を閉じることとなりましたが、その作品群は今もなおファンの心に残り続けています。

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