インフォーマ

インフォーマ：グローバルな情報サービス企業の歩み

インフォーマは、ビジネスインテリジェンス、学術出版、国際会議などのビジネスイベント運営を展開する、世界を舞台に活躍する多国籍企業です。イギリス・ロンドンに本社を置く同社は、ロンドン証券取引所に上場しており、テイラーアンドフランシスやDatamonitorなど、数々の有力企業を傘下に収めています。その歴史は古く、1734年に創刊された世界最古のビジネス誌『Lloyd's List』にまで遡ります。この雑誌は現在もインフォーマの事業として継続的に発行されています。

成長の軌跡：M&A戦略によるグローバル展開

インフォーマは1998年、Lloyd's of London PressとIBC Group plcの合併によって誕生しました。その後、積極的な企業買収戦略を展開し、事業領域を着実に拡大。2004年には学術出版で名高いテイラーアンドフランシスを買収、さらに2005年には国際会議運営企業のIIR Holdings、2007年には市場分析企業のDatamonitorといった企業を買収し、規模を拡大させてきました。

2015年にはアメリカのイベント運営企業であるFIME Exhibition & Congress、2016年にはマーケティングリサーチ企業のPenton、2017年にはアメリカのYachting Promotions Inc.と相次いで買収を実施。そして、2018年には世界的な展示会企業であるUBM plcを買収することで、業界のリーダー的地位を確立しました。UBM plc買収により、インフォーマは世界最大の展示会運営企業へと躍進しました。

多角的な事業ポートフォリオ

インフォーマの事業は大きく分けて、学術出版部門、ビジネスインテリジェンス部門、グローバル展示会部門の3つで構成されています。これらの事業は相互に連携し合い、多角的なビジネスモデルを形成しています。特に、ビジネスイベント運営やビジネスインテリジェンス部門は高い成長率を維持しており、アメリカ合衆国が売上高の大きな部分を占めています。学術出版部門においても、安定した収益を確保しています。

日本における事業展開

日本においては、インフォーマ・グローバル・マーケット・ジャパン株式会社（金融市場の情報分析）、インフォーマインテリジェンス合同会社（医薬品産業の市場分析とコンサルティング）、インフォーマ・マーケッツ・ジャパン株式会社（展示会や国際会議の企画・運営）の3つの主要な法人が事業を展開しています。これらの法人は、東京にオフィスを構え、それぞれ専門性の高いサービスを提供しています。インフォーマ・マーケッツ・ジャパン株式会社は、2018年にUBM plcの日本法人が改名したものです。

幅広い分野を網羅するイベント開催

インフォーマは、製薬、健康、海運など多様な分野において、BtoBイベントを数多く主催しています。これらのイベントは、東京ビッグサイトなど主要な会場で開催されており、業界関係者にとって貴重な情報収集と交流の場を提供しています。代表的なイベントとしては、アンチエイジングジャパン、CPHI Japan（国際医薬品開発展）、Medtec Japan、ジャパンジュエリーフェアなどが挙げられます。

歴史と革新の融合

1734年の『Lloyd's List』創刊から現代に至るまで、インフォーマは常に変化を続け、情報サービス業界を牽引し続けてきました。歴史と革新を融合させながら、グローバルな情報プラットフォームの構築に貢献していると言えるでしょう。今後も、同社の動向から目が離せません。

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