ウォン・リー

ウォン・リー (Wong Lee)について

ウォン・リーは、アニメ『機動戦士Ζガンダム』と『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する驚異的なキャラクターである。声優は名取幸政と田中和実が担当しており、彼の存在は物語に多大な影響を与えた。

人物設定

ウォンは、反地球連邦組織であるエゥーゴの出資者という重要な立場にあるアナハイム・エレクトロニクスの幹部だ。彼自身は軍人ではなく民間人でありながら、出資者としての力を背景に多くの場面で強い発言をする。彼がアーガマに乗った際には、クルーたちに対して何度も指示を出し、エゥーゴやアーガマの戦略に深く関与する。特に、カミーユ・ビダンに対して体罰を行ったエピソードがあり、これが彼の印象を強く残している。

カンフーの使い手であり、実際には非常に高い肉体的能力を持つウォンは、アクシズからの脱出時にその驚異的な瞬発力と判断力で仲間たちを助けた。彼の名前からは中国系のイメージを受けるが、実際には監督の富野由悠季によると、ウォンはベトナム系の設定となっている。

劇中でのウォンの活躍

機動戦士Ζガンダム

アーガマが月面都市アンマンに到着した際、ウォンは初めて姿を見せる。ハロの修理に夢中になってミーティングに遅れたカミーユに対して激怒し、彼の行動を「修正」と称して体罰を加える。この瞬間、ウォンの厳しい性格が際立っており、アーガマのクルーたちからは嫌われる存在となる。また、彼の強気な命令や高圧的な態度が影響を及ぼし、ブライト・ノアやクワトロ・バジーナから意見を受けることもある。

ただし、ウォン自身は決して無責任なだけでなく、自身が出資者としての責任を果たすための行動を起こすことも多い。特に、アクシズとの交渉や、市長との交渉など、重要な場面で活躍する姿も見られる。テレビ版では皮肉的な描写が多かったが、劇場版では彼の好意的な面が強調され、より魅力的なキャラクターとして描かれている。

機動戦士ガンダムΖΖ

続編の『機動戦士ガンダムΖΖ』では、彼は再びアーガマのクルーと再会する。しかし、彼が新たに加わった若いクルーに対して厳しい姿勢を見せ、特にジュドー・アーシタに対して体罰を加えようと試みるが、逆に反撃を受けてしまう。ウォンはネオ・ジオンとの戦いに真剣で、他のクルーとの衝突が見られる。特に、ジュドーに対しての彼の批判は、エゥーゴの目的を考えれば理解できる行動だ。

しかし、彼の行動はアーガマの他のクルーとの関係に深刻な亀裂を生むことになり、最終的には冷え切った関係へと発展してしまう。とはいえ、物語の中で彼の姿勢や行動は、単なる悪役ではなく、責任感のある大人としての役割を果たした部分もある。

結論

ウォン・リーは単なる出資者ではなく、エゥーゴの一員として深く物語に関与し、時にはクルーとの対立を孕みつつも、その存在感を示すキャラクターである。彼の行動や発言は、エゥーゴが直面する困難を象徴していると言えるだろう。

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