エア遊具

エア遊具：安全で楽しい遊び場のためのガイド

エア遊具は、空気で膨らませた大型遊具の総称で、主に子供向けのイベントやレジャー施設などで利用されています。「ふわふわ」と呼ばれることもありますが、これは登録商標である「FUA FUA」とは区別されます。薄くて柔らかく、引き裂けにくい丈夫な布地（ターポリンなど）で作られており、風雨や紫外線にも耐えられるよう設計されています。

エア遊具の種類と特徴

エア遊具は、空気圧によって大きく分けて2種類に分類されます。

1. ドームタイプ:

ドーム状の空気膜の中に子供たちが入り、遊ぶタイプです。内部は外部よりわずかに加圧されているものの、人体への影響はありません。気象条件の影響を受けにくく、安全な遊べる空間を提供します。しかし、ドームの形状や大きさによっては、エアマットが反り返り、不安定になる可能性があります。そのため、重しや杭などで固定するなどの対策が必要です。また、出入り口の開閉管理も重要で、常時閉じておくことで、空気の大量放出による危険を回避できます。

2. オープンタイプ:

大きなエアマットの上で遊ぶタイプです。ドームタイプと異なり、外気圧と同じ環境です。平らなマットでの遊びだけでなく、滑り台やトンネル、キャラクターなど、様々な形状や機能が備わったものが存在します。屋外で使用する場合、日差しや風雨の影響を受けやすいため、屋根付きのものもあります。屋根がない場合、特に夏季は日陰での設置が推奨されます。

スライダー:

階段と滑り台が一体となったオープンタイプのエア遊具で、大型サイズやウォータースライダーとして利用できるものもあります。屋内外問わず、様々な場所で設置されています。

ふわふわドーム:

公園や遊園地などに常設されているトランポリン状のエア遊具です。ドーム状のシートの上で跳びはねることができます。他のエア遊具と同様に、定員を守り、子供同士の衝突事故に注意する必要があります。保護者や管理者の適切な監視が不可欠です。

安全対策と事故防止

エア遊具は、子供にとって楽しい遊び場ですが、事故のリスクも伴います。欧米では普及に伴い事故やケガが増加しており、日本でも消費者庁が安全指針を策定するほどです。

事故原因と対策例:

強風・突風: エア遊具は軽量で風の影響を受けやすいため、強風時は使用を中止する必要があります。十分な固定も重要です。
送風機の停止: 電動送風機の故障や空気吸い込み口の詰まりによって、空気が供給されなくなり、エア遊具がしぼんでしまう可能性があります。定期的な点検と安全管理が不可欠です。
送風機への接触: 送風機に直接触れることで事故が発生する可能性があるため、近づかないように注意する必要があります。
利用者の衝突: 特にふわふわドームなどでは、子供同士が衝突する事故が発生することがあります。定員を守り、保護者や管理者が注意深く見守ることが重要です。

設置・運営上の注意点

エア遊具を設置・運営する際には、以下の点に注意が必要です。

設置場所: 安全で平坦な場所を選び、強風や日差しを考慮する必要があります。
固定方法: 強風による転倒を防ぐため、重しや杭などでしっかりと固定する必要があります。
定員管理: エア遊具には適正な定員があります。定員を超えないように注意しましょう。
安全監視: 保護者や管理者が常に注意深く見守り、事故を未然に防ぐ必要があります。
定期点検: エア遊具の状態を定期的に点検し、破損や故障がないかを確認する必要があります。
緊急時の対応: 緊急事態が発生した場合に備え、適切な対応マニュアルを用意しておく必要があります。

エア遊具は、子供たちに楽しく安全な遊びを提供する素晴らしい遊具です。しかし、安全に利用するためには、関係者全員が責任を持って安全対策に取り組むことが重要です。適切な設置、運営、管理を行うことで、子供たちが安心して遊べる環境を確保しましょう。

もう一度検索