エディオンピースウイング広島

エディオンピースウイング広島の概要

エディオンピースウイング広島（EDION PEACE WING HIROSHIMA）は、広島県広島市中区基町の広島市中央公園内に立地する球技場であり、2024年2月1日に開業しました。このスタジアムは、広島市が事業主体となり、Jリーグのサンフレッチェ広島が管理運営を行っています。広島市条例上の正式名称は「広島サッカースタジアム」でありながら、家電量販店エディオンが命名権を取得し、現在の名称はエディオンピースウイング広島となっています。

建設の経緯

サンフレッチェ広島は、これまで広島ビッグアーチをホームスタジアムとして使用していましたが、陸上競技場としての特性から、サッカーの臨場感には欠けていました。このため、2000年代初頭から広島市中心部における新たなサッカースタジアム建設の構想が浮上し、様々な議論を経て、最終的に中央公園が選定されました。

2019年には「サッカースタジアム建設の基本方針」がまとめられ、市民からの意見も反映しながら計画が具体化されました。スタジアムは、サッカーとラグビーに対応した施設として設計され、天然芝が使用される予定です。また、来場者が快適に過ごせるように、観客席は屋根で覆われ、騒音や照明の影響を軽減するよう工夫されています。

2020年には、設計と施工が一体となった発注方式での建設計画が進められ、最終的には大成建設を中心とする企業が建設を担当することが決まりました。2022年には工事が本格的に始まり、広島市とサンフレッチェ広島との間で指定管理者制度が適用されることも合わせて発表されました。

施設概要

エディオンピースウイング広島の敷地面積は約49,900平方メートルで、高さ約42メートルの建物を有しています。スタジアムのデザインは「大きくまちに開かれたスタジアム」というコンセプトに基づいており、特に南東側と南西側に大きな開口が設けられています。これにより、観客は内部の賑わいを感じられるだけでなく、ピッチへの天然芝育成にも寄与します。

スタジアムの屋根は「希望の翼」を表現しており、美しい曲線を描くデザインとなっています。サッカーとラグビー両方に対応するため、フィールドのサイズは121メートル×84メートルとなっており、周囲には様々な種類の観客席が設置されています。特に42種類もある座席は、観客の多様なニーズに応える工夫がされています。

アクセス

アクセスに関しては、広島県内の主要な交通機関からのアクセスが便利です。JR広島駅からは徒歩30分、広島電鉄の原爆ドーム前電停からは徒歩10分程度と、周辺からの利便性が特徴です。また、専用のバス路線も設けられ、試合日には新設された「エディオンピースウイング広島」バス停も利用可能です。

命名権について

施設の命名権は、広島県内に本社を持つエディオンが取得しました。この契約により、スタジアムはエディオンの名称を冠して運営され、2024年から10年間有効となります。

まとめ

エディオンピースウイング広島は、サッカーとラグビーなど多様なスポーツイベントに対応した設計を持ち、広島市民の新たなスポーツの拠点となることを目的としています。開業以降、地域の活性化にも寄与していくことが期待されています。

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