カワサキモータースジャパン

株式会社カワサキモータースジャパン：日本のモーターサイクルシーンを牽引する企業

株式会社カワサキモータースジャパンは、カワサキモータース製のオートバイや水上オートバイの国内販売を担う企業です。兵庫県明石市に本社を置き、川崎重工グループの完全子会社として、日本のモーターサイクル業界において重要な役割を担っています。

歴史：黎明期からグローバル企業へ

同社の歴史は、1953年、東京都葛飾区金町で設立された明発工業株式会社に遡ります。「電光号」の設計者たちが中心となり創業、その後、社名を変更しながら発展を遂げました。当初は川崎航空機工業からエンジンの供給を受け「明発」ブランドでオートバイを製造していましたが、川崎航空機工業が一貫生産体制を確立し、目黒製作所との業務提携を経て、1961年には「カワサキ」と「メグロ」の販売会社「カワサキ自動車販売株式会社」へと生まれ変わりました。「メグロ」ブランドは1969年に一旦終了しましたが、2021年に復活を遂げています。その後、社名変更や事業統合を経て、1993年に現在の「株式会社カワサキモータースジャパン」となりました。2021年には川崎重工業株式会社からカワサキモータース株式会社に株式が譲渡され、完全子会社となりました。この歴史は、日本のモーターサイクル業界の変遷と深く結びついており、同社がその中心に位置してきたことを物語っています。

販売網：カワサキプラザと正規取扱店

カワサキモータースジャパンは、独自の販売網を構築しています。それは「カワサキプラザ」と「カワサキ正規取扱店」の二本立てです。

カワサキプラザは、同社直営の高級感あふれる店舗です。単なるバイク販売店ではなく、「カワサキバイクのあるライフスタイル」を提案する拠点として、洗練された空間、アパレル、オリジナルコーヒー、延長保証、メンテナンスパック、認定中古車といった充実のサービスを提供しています。全国に展開するカワサキプラザは、顧客にプレミアムな体験を提供することで、ブランドイメージ向上に大きく貢献しています。
一方、カワサキ正規取扱店は、他社製品も取り扱う販売店です。2016年の販売網再編により、400cc以下のモデルを主に扱うようになりました。401cc以上のモデルはカワサキプラザ専売となっていますが、正規取扱店でも修理対応は可能です。さらに、「カワサキプラザサービス協力店」として、プラザ店並みのサービスを提供する店もあります。

オンライン販売も展開
プラザ店がない地域での販売を補うため、オンライン商談と地域のカワサキプラザサービス協力店による納車・アフターサービスを組み合わせたネット販売を開始しました。当初はプラザ店のない地域限定でしたが、2023年1月からは全国対応となりました。これは、顧客へのアクセス向上と利便性向上を図る重要な戦略です。