カンポウ専科

カンポウ専科 - クラシエ薬品の漢方薬シリーズ

概要

カンポウ専科（かんぽうせんか）は、かつてクラシエ薬品が展開していた漢方薬のブランドであり、このシリーズはさまざまな漢方製剤を集めて新たに形成されたものです。2007年10月に登場し、主にかぜ薬や尿、睡眠障害といった症状に応じた製品が揃っていました。

特に注目すべきは、1984年に初めて発売された「葛根湯」をはじめとするかぜ薬のラインナップです。これらの商品は、病状や服用方法に基づいて細かく分類されています。主に6つの主要な症状に対応した分類があり、それぞれの症状に対する服用方法には1日2回の服用タイプ（SII系）と1日3回服用タイプ（A系）の2種類が存在していました。

このブランドは、旧カネボウ薬品の商標を踏襲しており、特にブランドロゴは当時と同じ字体が用いられているほか、鐘のマークもそのまま利用されていました。この鐘のマークは、かつての他の製品でも見ることができましたが、2016年9月以降はパッケージの変更に伴い使用されなくなりました。

なお、製品名には「カンポウ専科」という名称は使用されていませんが、サブブランドとして「ベルエムピ」や「ワカゲン錠」といった名称も存在しました。2012年からはOTC医薬品の表示ガイドラインの変更に応じて、クロスブランドとなる「Kracie」のロゴも導入されています。

移行とブランド戦略

2016年8月、かぜ症状に向けた製品が「クラシエの漢方 かぜシリーズ」に移行して以降、他の製品も順次「クラシエの漢方」に移され、「カンポウ専科」というシリーズ名は使われなくなりました。ただし、発売当初より「クラシエの漢方」として展開される製品も存在しています。

イメージキャラクター

「カンポウ専科」のかぜ薬シリーズは、テレビ広告でもその知名度を高めていました。2007年からは、アジア各国から集まった若手俳優によるグループ「カンポウ6」をイメージキャラクターに起用しており、6つの異なる処方に合わせたプロモーションが行われていました。2008年にはメンバーの一部が交代し、「カンポウ6 '08」として新たに再結成されました。

具体的には、ジョンフン（韓国、葛根湯）、グレゴリー・ウォン（香港、小青竜湯）、ダンソン・タン（台湾、小青竜湯）、スタンレー・ワン（台湾、銀翹散）など、各処方に対応したキャラクターが登場しました。

その後、個別のタレントによる出演が増え、2009年以降に新たに起用されたのは、はな（2009年～2010年）、持田香織（2011年～2014年）、相武紗季（2014年～）など多彩な顔ぶれです。また、2011年からは「八味地黄丸」に石田純一が起用されたこともありました。これにより、カンポウ専科とその系列商品の宣伝は多くの消費者に親しまれるものとなりました。

まとめ

カンポウ専科は、特にかぜ薬としての認知度が高かったシリーズであり、製品の多様性とイメージキャラクターの戦略によって、クラシエ薬品のブランド価値を高める重要な役割を果たしました。多くの人々に愛用されたこの漢方薬シリーズは、今後もその名残を残しつつ、新たなブランド戦略で進化を続けていくことでしょう。

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