キシリッシュ

キシリッシュ：ガムからグミへ進化するブランドの歴史

明治株式会社が展開する菓子ブランド「キシリッシュ」は、1997年のガム発売以来、長きにわたり消費者に親しまれてきました。日本初のキシリトール配合ガムとして登場し、「ガム革命」をキャッチコピーに、広末涼子さんと中谷美紀さん出演のCMで大きな話題を呼びました。

当初はクリスタルミントなどのフレーバーで展開され、その後、息の爽快感や口臭対策を訴求する「W息キレイ成分」配合など、商品改良を重ねました。2006年には公式キャラクター「ハッハー」が登場し、日本初の緑茶フッ素配合ガム「キシリッシュ+F」も発売。様々なフレーバーやパッケージデザインの変更、期間限定フレーバーの投入など、常に消費者のニーズを捉えた商品開発が続けられました。2007年にはスタイリッシュなメタリックスリーブを採用し、ボトルデザインも多様な展開を見せました。

2009年には明治製菓と明治乳業の経営統合に伴い、ブランドマークが変更。全商品への新マーク切り替えは2010年2月に完了しました。2011年には「レインボーアソートボトル」など、新たな商品展開も行われています。2018年には「新・呼吸が気持ちいい」をコンセプトに、噛み心地にこだわったNewキシリッシュが誕生。新キャラクター「リトルスーハー」も登場しました。

しかし、ガム市場の縮小や競合他社との差別化の難しさ、コロナ禍による外出機会の減少などを受け、明治は2023年3月末をもってガム事業からの撤退を発表。長年培ってきた「キシリッシュ」ブランドを活かし、新たな挑戦として2023年4月からはグミとして再出発しました。

キシリッシュの歴史における重要な出来事

1997年: 日本初のキシリトール配合ガムとして発売。
2003年: 「息・もっとキレイ」をキャッチコピーにリニューアル。「W息キレイ成分」配合。
2006年: 公式キャラクター「ハッハー」登場。「キシリッシュ+F」発売。
2007年: メタリックスリーブを採用。発売10周年を機に全面刷新。
2009年: 明治製菓と明治乳業経営統合に伴いブランドマーク変更。キシリッシュZシリーズ発売。
2011年: 「レインボーアソートボトル」発売。
2018年: 「新・呼吸が気持ちいい」をコンセプトにリニューアル。「リトルスーハー」登場。
2023年: ガム販売終了。グミとして発売開始。

商品展開の変遷

キシリッシュは、発売以来、多様なフレーバー展開やパッケージデザインの変更、期間限定商品の投入などを繰り返してきました。ミント系を中心に、フルーティーなフレーバーや季節感を取り入れたものまで、幅広いラインナップを展開することで、多くの消費者に支持されてきました。また、ガムの形状も、粒タイプや板タイプ、ボトルタイプなど多岐に渡り、消費者の好みに合わせた商品展開が行われてきました。特に、2007年からのメタリックスリーブは、製品イメージの刷新に成功した重要なポイントと言えるでしょう。

市場動向とブランド戦略

ガム市場は、2007年をピークに縮小傾向にあり、明治は市場シェア5%の3位に留まっていました。競合他社の存在や、キシリトールという共通のアピールポイントも差別化を難しくしていました。コロナ禍による外出機会の減少も、ガム需要の低下に拍車をかけました。これらの状況を踏まえ、明治は成長が見込めるグミ市場に注力し、キシリッシュブランドの存続と発展を目指して、グミへの転換を決定しました。

イメージキャラクター

キシリッシュは、これまで多くの著名人をイメージキャラクターとして起用してきました。初期は広末涼子さん、中谷美紀さん、その後も福山雅治さん、木村拓哉さん、木村カエラさんなど、各世代に支持される人気タレントを起用することで、ブランドイメージの向上に貢献しました。

関連製品「ミンツ」

キシリッシュと関連性の高い製品として、「ミンツ」が挙げられます。ミントリーフとキシリトール結晶を組み合わせた独特の製法で、爽快感が持続する粒ガムとして展開されました。

結論

キシリッシュは、日本初のキシリトール配合ガムとして誕生し、長年に渡り進化を遂げてきました。ガム市場の縮小という厳しい状況下においても、ブランドの強みと市場のニーズを捉え、グミへの転換という大胆な戦略を選択しました。この挑戦が、新たな成功を収めるのか注目が集まります。今後の展開にも期待が高まります。

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