クラックス

『クラックス』 (KLAX) の概要

『クラックス』は、1990年にアタリからリリースされたアーケード用のパズルゲームです。本作では、画面奥から廻転してくるタイルをパドルで受け止め、5×5のフィールドに配置して消していくというユニークな戦略性が求められます。失敗してタイルを受け損なうと、フィールドがいっぱいになり、ゲームオーバーになります。各ステージには異なるクリア条件が設定されており、これを達成することで次のレベルへと進むことができます。

ゲームの基本ルール

プレイヤーは奥から転がってくるタイルをパドルで受け、フィールドに置いていきます。フィールド内で同色のタイルを縦、横、または斜めに3つ以上揃えると消去され、これを「クラックス」と呼びます。各ステージには特定のクリア条件があり、例えば特定の回数のタイルを消す、斜めで消すなどが求められます。通常、パドルで3回タイルを受け損ねるとゲームオーバーですが、選択する難易度によって失敗できる回数は変わります。

パドルに乗せたタイルは数秒間保持でき、プレイヤーはそのタイルを別の場所に投げ返すことや、転がる速度を調節する機能も備えています。

難易度とウェーブ構成

本作では最初に3つの難易度から選択します。難易度はそれぞれ、受け損ねられるタイルの限界が異なり、難しいほど多くの失敗が許可されます。各難易度には5つのウェーブがあり、各ウェーブの始まりでクリア条件が示されます。以下は主なウェーブの種類です。

• - クラックスウェーブ: 3つの同色タイルを規定数消す。
• - ダイアゴナルウェーブ: 斜めでのクラックスを作る。
• - ホリゾンタルウェーブ: 横にクラックスを作成する。
• - ポイントウェーブ: 指定された得点を達成する。
• - タイルウェーブ: パドルに特定数のタイルを受ける。

5つのウェーブをクリアすると、次の難易度へ挑戦できる仕組みとなっています。

移植されたプラットフォーム

『クラックス』は、アーケード版の成功を受けて、さまざまなプラットフォームに移植されました。1990年には欧州で多数のホビーパソコンに移植されたほか、北米ではAtari 2600や日本ではPCエンジン、メガドライブ、ファミリーコンピュータなど、多岐にわたる家庭用ゲーム機やPCに展開されました。また、携帯型ゲーム機としても、Atari Lynxやゲームボーイ、ゲームギア向けにも対応されています。

他にも、アーケード版はPlayStation 2用の『ゲーセンUSA ミッドウェイアーケードトレジャーズ』に収録され、北米ではXbox、ゲームキューブ、Windows向けの『Midway Arcade Treasures』でもプレイ可能です。

評価と反響

日本のゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは、PCエンジン版がシルバー殿堂入りするなど高評価を得ています。他のプラットフォームでも評価は分かれ、メガドライブ版やファミリーコンピュータ版は比較的低い得点を記録していますが、ゲームボーイ版は20点（満40点）を記録しました。これらの評価は、プレイヤーが『クラックス』の楽しさに対して様々な反応を示したことを物語っています。

総じて『クラックス』は、多様なプラットフォームへの展開や唯一無二のルール設定が評価される、長い歴史を持つ名作パズルゲームと言えるでしょう。

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