グループ魂

グループ魂について

グループ魂（グループたましい）は、ハードコア・パンク・ロックを基軸とした日本のユニークなコント・ロックバンドです。正確には「グループだましい」ではなく「グループたましい」と呼ばれています。

結成の経緯

1995年に、松尾スズキが率いる劇団大人計画の俳優たちによって設立されました。結成当初のメンバーは暴動（宮藤官九郎）、破壊（阿部サダヲ）、バイト君（村杉蝉之介）の3人で、ギターを用いたシャウトスタイルの漫談を中心に活動していました。渋谷公園通り劇場や有名なバラエティ番組『笑点』にも登場し、徐々に人気を集めました。

1997年からは、ギター、ベース、ドラムを加えたバンド形式に移行し、その後もメンバーの交替がありながら、現在の形へと至りました。2002年にはアルバム『Run魂Run』でメジャーデビューを果たします。

代表的な活動と影響

2005年には結成10周年を迎え、キューンレコードに移籍。同年末には『第56回NHK紅白歌合戦』に出場するという大きな成功を収めます。バンド名「グループ魂」の由来は、ARBの楽曲「魂こがして」からきており、また、バンドメンバーたちの職業の多様性（俳優や作家など）もそのユニークなスタイルを際立たせています。

作詞やコントの台本のほとんどは宮藤官九郎が担当し、ギャグや下ネタ、中年の哀愁といったテーマを通じて、ドラマや映画の作風にも共通する独特のセンスを持っています。

2011年には結成15周年を記念した全国ツアーを実施し、そのファイナル公演として日本武道館でのライブを成功させました。

解散と再結成

2020年、公式YouTubeチャンネルの生配信にて、グループ魂は同年12月30日で解散することを発表しましたが、2022年には再結成が発表され、同年1月には中野サンプラザでの再結成ライブを行いました。この間の約1年間の解散期間を経て、バンドは活動を再開しました。

2024年3月には、メンバーの村杉蝉之介が麻薬特例法違反で有罪判決を受け、俳優活動を中止することが発表されましたが、グループ魂は今後も6人での活動を続ける意向を示しています。

メンバー構成

• - 破壊（阿部サダヲ）: ボーカルで、コント時代は主にツッコミ役を務めています。現在もこのスタイルを継承しており、バンドの象徴的アイテムであるスリッパは、元々ツッコミ道具として使用されていました。
• - 暴動（宮藤官九郎）: ギタリストで作詞・作曲も担い、コントグループ時代はギター兼ツッコミを行っていました。
• - 港カヲル（皆川猿時）: MCやボーカルとして活躍し、作詞にも携わっています。
• - 小園（小園竜一）: ベーシストであり、作曲も行います。
• - 石鹸（三宅弘城）: ドラム担当で、作詞・作曲も手がけています。
• - 遅刻（富澤タク）: ギターと作曲、編曲を行っています。

また、さまざまなサブメンバーや準レギュラーも参加しており、ヒップホップユニットのライムサワーや、ラグジュアリー・フォークユニットのいわき兄弟などもその一環です。

パフォーマンススタイル

グループ魂のライブパフォーマンスは、音楽だけでなくコントの要素を取り入れた独特なもので、港カヲルによるMCが欠かせません。時には観客との絡みや、他アーティストの曲名を意図的に挙げるユーモラスな演出もあり、バンドの特徴を際立たせています。ステージには「笑え!」というメッセージが書かれたカラーコーンが必ず置かれ、コントグループとしての名残が見受けられます。

このように、グループ魂は音楽とコントを融合させたパフォーマンスで、日本の音楽シーンにおいてユニークな存在です。

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