コズミックルスト

コズミックルスト（宇宙サビ）

コズミックルスト、あるいはコスミックルストは、人気の『トランスフォーマー』シリーズに登場する架空の病気です。この病気は、作中では宇宙サビとも呼ばれ、恐怖をもたらす存在として描かれています。日本版での名称は宇宙サビであり、シリーズ内で特有の役割を果たしています。

概要

この病気が初めて登場するのは、アニメ『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』の第48話「恐怖のコスミックルスト!(Cosmic Rust)」です。コズミックルストは、太古の昔にサイバトロンが探索した惑星アンティラに存在する病原体による感染症であり、特定の小惑星群がその原因となっています。物語では、メガトロンがこの惑星に降り立った際に小惑星の破片から感染し、その後、コンボイが感染したパーセプターに触れることで病気が広がる様子が描かれ、接触感染が主な感染経路とされています。なお、病原体はアンティラに封印された兵器のエネルギーによって活動が活性化されることも明らかにされています。

症状

コズミックルストに感染すると、体が赤錆に蝕まれ、その結果として機体の強度が極端に低下します。治療を受けない場合、最終的には全身が朽ち果ててしまう恐れがあります。作中では、過去にアンティラに派遣されたサイバトロンが治療法を見出せず全滅したエピソードが描かれており、その感染力および危険性から、パーセプターは地球のペストに例えて病気の深刻さを訴えています。

治療と予防

病気を防ぐための手段として、パーセプターが開発した防錆剤「サビストップ」が挙げられます。この薬剤は予防と治療の両方に効果を発揮するものの、希少な原材料を必要とするため、大規模な流行時には対応が難しくなる可能性があります。

劇中の流行

コズミックルストは、感染したメガトロンによって地球に持ち込まれます。メガトロンは治療のためにパーセプターを捕らえ、サビストップで治療を受けた後、この薬剤を媒介にコンボイやサイバトロン全体に流行させました。しかし、サビストップのストックは底をついていたため、ホイルジャックが開発中だった物質複製機を急遽使用し、自由の女神からサンプルを取得し複製することで事態を収拾しました。

兵器としての利用

『トランスフォーマー バイナルテック』では、デストロン・コンバットロン兵士のスィンドルがコズミックルストを利用した戦術兵器を開発し、地球のサイバトロン戦士を標的にしました。この結果、多くの戦士が危機に瀕しました。

サイバトロンと地球防衛軍の対応

スィンドルによる改良によって、コズミックルストの病原体がサビストップに耐性を持っていたのか、または地球にサビストップが存在しなかったためなのかは明らかではありませんが、地球での治療法は異なるアプローチが採用されました。それが「バイナルテック・プロジェクト」で、新たなサイバトロン戦士の肉体を人間の技術で構築し、人格を移植するという方法です。

その他メディアにおける描写

『トランスフォーマー アニメイテッド』でも同名のウイルスが登場し、ディセプティコンのオイルスリックが細菌兵器として使用しています。また、実写映画『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』では、センチネル・プライムがコズミックルストを濃縮した弾丸を使用する武器を持ち、劇中では重要な役割を果たしました。このように、コズミックルストは『トランスフォーマー』シリーズの中で長い歴史を持つ病気として、多くのストーリーに影響を与えてきました。

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