ゴースト&ダークネス

映画『ゴースト&ダークネス』概要

『ゴースト&ダークネス』（原題：The Ghost and the Darkness）は1997年に公開されたアメリカの映画で、スティーヴン・ホプキンスが監督を務めています。主演にはマイケル・ダグラスとヴァル・キルマーが名を連ねています。この映画は、19世紀末（1898年）のイギリス領東アフリカ、現在のケニアを舞台に、実際に発生した人食いライオンの事件を元にした物語です。これにより、観客は冒険とサスペンスを通じて人類と野生の動物との壮絶な闘いを目の当たりにします。

あらすじ

1898年、イギリス政府はウガンダ鉄道の建設を急いで進めていました。この地の橋梁技術者、ジョン・ヘンリー・パターソン大佐は重要な鉄橋の建設工事主任に任命され、本国に妊婦の妻を残して現地に向かいます。彼は助手のアンガスとサミュエルと共に工事を進めますが、その途中で人食いライオンの出現が報告されます。

恐れられるライオンたちは「ゴースト（幽霊）」と「ダークネス（暗黒）」と呼ばれ、現地の人々から恐れられていました。パターソンは罠を仕掛け、最初のライオンを仕留めるも、工事は順調に進まなかった。数週間後、再び現れたもう一組のライオンによって工事は中断されます。この獰猛な獣たちは、パターソンの仲間や作業員たちを次々と襲い、恐怖の対象となります。

イギリス政府の代表であるボーモン卿は、ハンターのチャールズ・レミントンを雇い入れ、パターソンと共にライオンの狩りに挑むことになります。しかし、狩りは思うようには進まず、ライオンたちは巧妙に逃げ続けます。パターソンも弾を失い、レミントンは二頭目のライオンに襲われて命を落とすという悲劇も起こります。

残されたパターソンとサミュエルは、再びライオンを追い詰めるために計画を立てます。遂にダークネスは捕まりますが、ゴーストとの決戦が繰り広げられ、パターソンは危機一髪の場面を乗り越え熊手を使って最終的にジンライオンを仕留めることに成功します。これらの出来事を経て、作業員たちは再び現場に戻り、工事は完了に至ります。

キャスト

チャールズ・レミントン - マイケル・ダグラス：腕利きのハンターで、マサイ族を連れてライオン狩りに挑む。
ジョン・ヘンリー・パターソン - ヴァル・キルマー：橋梁技術者でライオン退治に乗り出します。
デヴィッド・ホーソン - バーナード・ヒル：病院の院長で、ライオンの襲撃に遭います。
ロバート・ボーモン卿 - トム・ウィルキンソン：工事を推進するイギリス政府の有力者。
* アンガス・スターリング - ブライアン・マッカーディ：パターソンの助手でライオンに立ち向かいます。

制作背景

この映画は、実際の事件からインスパイアを受けて作られました。ウィリアム・ゴールドマンは、東アフリカの旅行中にこの物語を知り脚本を執筆しました。映画は視覚的に迫力があり、観客を引き込む要素が詰まっています。また、実際にツァボの人食いライオンに関する歴史的な背景を交えた作品としても評価されています。

興行的な成功を収めるとともに、第69回アカデミー音響編集賞に輝くなど、技術的な側面でも高く評価された作品です。観賞後、観客は恐怖と興奮に満ちた体験を享受することができるでしょう。

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