映画『サイコ・ゴアマン』の概要
『サイコ・ゴアマン』(原題:PG: Psycho Goreman)は、2021年に
カナダで制作されたSFファンタジーコメディ
特撮映画です。この作品は、スティーヴン・コスタンスキが監督を務め、彼自身が所属する映像制作集団「アストロン6」の特色を色濃く反映しています。映画は、兄妹が誤って恐ろしい宇宙人を復活させ、その宇宙人を巡る騒動を描いています。
公開経緯
「サイコ・ゴアマン」は、元々2020年3月に
サウス・バイ・サウスウエスト映画祭で上映される予定でした。しかしながら、新型コロナウイルスの影響で予定は変更され、同年10月にはビヨンドフェスで初上映が行われ、その後モンスターフェスや
シッチェス・カタロニア国際映画祭でも公開されました。そして、2021年
1月22日には劇場および
ビデオ・オン・デマンドで同時公開される運びとなりました。日本では、2021年
7月29日から公開が開始され、観客からの注目を集めました。
ストーリーの魅力
物語は、兄妹ルークとミミが庭で見つけた不思議な宝石から始まります。この宝石によって、残虐な宇宙人「悪夢の大公」が復活し、彼は宝石を取り戻そうとするものの、ミミは悪夢の大公に「サイコ・ゴアマン」と名付け、彼を自らの思い通りに操ることに成功します。やがて、彼を狙う刺客たちが現れ、物語は一層スリリングな展開を迎えます。このような予想外の展開やユーモアが詰まったストーリーが、視聴者を惹きつける要因となっています。
監督のヴィジョン
スティーヴン・コスタンスキは、映画を製作するにあたり、幼少期に影響を受けたヒーローや悪役の存在を意識し、悪役を主人公に据えることで新たな視点を提供しようとしました。また、コスタンスキは、主人公の少女・ミミが独自の力を持っており、サイコ・ゴアマンに対して堂々と渡り合う姿が見どころの一つであると考えています。このアプローチにより、物語には強い女性キャラクターが中心に位置付けられ、珍しい視点が提供されています。
コスタンスキは、観客に驚きと感動を与えるため、効果的なキャラクターの描写や、ユニークなクリーチャーデザインにこだわりました。予算の制約がある中でも、彼は自身もクリーチャー・エフェクトの一部に携わり、緻密な制作を進めました。
公開後の反響
映画公開後、さまざまなレビューが寄せられ、多くの視聴者がその独特なストーリーやキャラクターに惹かれました。ロックバンド・
オワリカラのボーカル、タカハシヒョウリは、映画の急展開や心温まる結末を評価し、特に異星人たちのデザインやミミを演じた俳優の演技に触れました。このように、本作は観客からの共感を得ることに成功し、特異なセンスを認められています。
総じて
『サイコ・ゴアマン』は、通常のSFファンタジー映画とは異なり、奇抜な設定と感情の深さを兼ね備えた作品です。この映画は、展開の予想を裏切るストーリーとキャラクターの魅力で、多くの観客に新鮮な体験を提供しています。