サレオス

サレオス（Saleos）は、悪魔学においてその名を知られる悪魔の一人です。サロス（Sallos）、ザレオス（Zaleos）、ザエボス（Zaebos）といった別名でも呼ばれています。

概要

悪魔学のグリモワール『ゴエティア』によれば、サレオスは地獄の30の軍団を率いる、序列19番の偉大にして強力な公爵として記述されています。一方、別の悪魔書『悪魔の偽王国』においては、大伯爵の地位にあるとされています。

サレオスは、公爵の宝冠を戴き、ワニに乗った雄々しい兵士の姿で現れるとされています。しかし、その外見とは異なり、立ち振る舞いは穏和であると伝えられています。サレオスは、男女間に愛情を芽生えさせるという特異な力を持つと信じられています。この能力から、恋愛成就を願う人々から、時に祈願の対象とされてきたと考えられます。

サレオスに関する情報は、悪魔学の研究者や神秘主義者によって長年にわたり研究されてきました。その姿や能力に関する記述は、文献によって若干異なる点が見られますが、男女間の愛情を操る力を持つという点は共通しています。サレオスは、悪魔学における興味深い存在の一柱として、その名を知られています。

参考文献

コラン・ド・プランシー著、床鍋剛彦訳『地獄の辞典』講談社、1990年 ISBN 4-06-201297-9
Arthur Edward Waite, The Book of Ceremonial Magic(1913), The Internet Sacred Text Archive 内の文書（英文）
S.L. MacGregor Mathers and Aleister Crowley, The Lesser Key of Solomon(1904), pp.27-28 The Internet Sacred Text Archive 内の文書（英文）
Johann Weyer, Pseudomonarchia Daemonum, Twilit Grotto: Archives of Western Esoterica 内の文書（ラテン語および英文）
Goetia*, Twilit Grotto: Archives of Western Esoterica 内の文書（英文）

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