サントリーホール

サントリーホール

サントリーホール（Suntory Hall）は、東京都港区赤坂一丁目に位置し、1986年10月12日に開館したコンサートホールです。この施設は、森ビルが所有し、公益財団法人サントリー芸術財団が運営しています。ホールは、東京初のクラシック音楽専用設計により、多くの著名なオーケストラやソリストがここで演奏を行っています。

概要

大ホールは舞台の後ろにも客席が配置されるヴィンヤード型の設計が特徴です。この形式では座席が舞台を囲むように配置され、音楽をより一層楽しむことが可能です。しかし、座席の配置の性質上、伝統的なオペラやバレエの上演には適していません。そのため、クラシック専用のデザインでありながらも、他のジャンルの音楽コンサートも行われています。東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団を除く全ての在京プロオーケストラは定期演奏会をサントリーホールで開催しており、ここでの音楽活動は観客にとって貴重な体験となっています。

また、「ホール・オペラ」という新たな上演スタイルもここから生まれ、これにより日本のクラシック音楽において重要な役割を果たしています。

サントリーホールは度重なる改修を行いながら、新しい技術やデザインの導入を続けています。例えば、2007年に行った改修ではユニバーサルデザインへの配慮が強化され、車椅子での利用がしやすい設計が施されています。さらに、2013年から2014年にかけて天井の耐震化工事が実施され、これに伴い天井耐震化工事認定の国内第1号を取得しました。

施設の詳細

サントリーホールの大ホールは、総席数が2,006席を超え、1階に858席、2階に1,148席が設けられています。ここでは、指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンの助言を受けて設計され、音響面でも優れたパフォーマンスを実現しています。また、最大級のパイプオルガンが設置されており、音楽会でのパフォーマンスを魅力的に演出しています。

小ホールは384席または432席の設計で、リサイタルや室内楽の演奏に特化しています。舞台は昇降式でフラットなフロアが可能なため、様々な用途に合わせたイベント開催が可能です。

バリアフリー対応

ホールの改修により、バリアフリー対応が強化されています。正面玄関から大ホール1階客席までは車椅子で直接アクセスできるスロープや昇降機が設けられています。加えて、オストメイト対応の多機能トイレも設置されています。

設計とアクセス

サントリーホールは、安井建築設計事務所と入江三宅設計事務所の共同設計により、鹿島建設が施工したことでも知られています。この場所は、東京メトロ南北線の六本木一丁目駅から徒歩約5分、溜池山王駅からは7～10分でアクセスできます。また、都営バスの赤坂アークヒルズ前からも約2分の距離です。

サントリーホールは、単なるコンサートホールにとどまらず、多くの音楽ファンやアーティストによって愛され続けている文化の発信地です。

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