ザ・マペッツ

マペッツの大冒険：廃墟となったスタジオを取り戻せ！

2011年公開のアメリカ映画『ザ・マペッツ』は、世代を超えて愛されるマペットたちが織りなす、心温まる物語です。マペットと人間が共存する世界で、人間であるゲイリーと彼のマペットの弟ウォルターの兄弟愛を中心に、マペットたちの復活と、人間関係の葛藤が描かれています。

ウォルターは、幼い頃からカーミット率いるマペットたちの大ファン。兄ゲイリーと恋人のメアリーを誘い、ロサンゼルスにあるマペットスタジオを訪れることを熱望します。しかし、到着したスタジオは廃墟同然。かつて一世を風靡した「ザ・マペット・ショウ」は、既に幕を閉じ、スタジオは冷酷な石油王テックス・リッチマンの手に渡ろうとしていたのです。

テックスは、マペット博物館設立を口実にスタジオを買収しようとしていましたが、真の目的は、スタジオ地下に眠る石油を採掘すること。マペットたちは、1ヶ月以内に1000万ドルを用意できなければ、スタジオを失うという窮地に陥ります。

事態を知ったウォルターは、ゲイリーとメアリーに助けを求め、カーミットに協力を依頼。カーミットは、かつての仲間を集め、「ザ・マペット・ショウ」を復活させるという、困難な計画を立てます。

散り散りになった仲間たちを探す旅が始まり、フォジー・ベア、ゴンゾ、アニマルなど、個性豊かなマペットたちが再集結。しかし、テレビ局は「マペット」はもう時代遅れと冷たく突き放します。そんな中、かつてマペットのファンだったヴェロニカというプロデューサーが、幸運にも彼らを救済。ショウの放送枠を確保することに成功します。

資金集めのためのショウに向けて、マペットたちは準備に奮闘します。しかし、ゲイリーは、メアリーへのプロポーズを後回しにしてショウに没頭するあまり、メアリーを怒らせてしまいます。メアリーは一人、帰郷してしまいます。

一方、ウォルターはゲイリーと距離を置くべきか葛藤し、自分の居場所を見失いかけます。ゲイリーはメアリーとマペット、どちらを選ぶべきか悩んでいます。

物語は、ゲイリーとメアリーの恋の行方、ウォルターの未来、そして「ザ・マペット・ショウ」の復活という三つの軸で進んでいきます。彼らが困難を乗り越え、それぞれの幸せを掴むことができるのか。笑いと涙、そして感動のフィナーレが待ち受けています。

この映画には、ジェイソン・シーゲル、エイミー・アダムス、クリス・クーパーなど豪華キャストが出演。さらに、ジャック・ブラック、セレーナ・ゴメスといったカメオ出演も話題を呼びました。

映画の音楽も魅力のひとつで、ブレット・マッケンジー作曲の『Man or Muppet』はアカデミー歌曲賞を受賞しています。

『ザ・マペッツ』は、家族みんなで楽しめる、忘れられない思い出を届けてくれる作品です。マペットたちの魅力と、人間模様の繊細な描写、そして忘れかけていた大切な何かを思い出させてくれる、そんな映画です。

もう一度検索