シカ色デイズ

シカ色デイズ：中毒性と社会現象を巻き起こした楽曲の魅力

「シカ色デイズ」は、アニメ『しかのこのこのここしたんたん』のオープニングテーマとして、声優ユニット・シカ部によって歌われ、2024年に配信・リリースされました。一度聴いたら頭から離れないメロディと、TikTokを中心に拡散された「しかのこダンス」によって、国内外で大きな話題を呼んでいます。

制作の背景

作曲を担当した和賀裕希氏は、アニメ制作サイドからの「作品タイトルを連呼する楽曲」という要望と、音楽ディレクターの福森優光氏からの「電波ソングを作れるか？」という打診を受け、制作に取り組みました。「シカ」というキーワードを軸に様々なフレーズを試行錯誤し、スカをベースにした現在のリズミカルでテンポの良い楽曲が完成しました。

社会現象と反響

アニメ制作会社であるTWIN ENGINEの公式YouTubeチャンネルで公開されたイントロ1時間ループ動画が、TikTokやInstagramを中心に拡散。日向坂46のメンバーや、えなこさんなどのコスプレイヤーが「しかのこダンス」を踊ったことで、一気に人気に火が付きました。公開から1か月で500万回再生を超える反響を呼び、その後、IVEのレイさんやLE SSERAFIM|LE_SSERAFIMのSAKURAさんなどのK-POPアイドルも「しかのこダンス」を披露したことで、韓国をはじめとした海外にもブームが広がりました。

また、第106回全国高等学校野球選手権大会では、大阪桐蔭高等学校の吹奏楽部が応援歌として「シカ色デイズ」を採用。学校の公式YouTubeチャンネルで演奏の様子が公開され、アニメの公式X（旧Twitter）アカウントも「頑張る球児を応援しています」とエールを送りました。

専門家による分析

福森優光氏は、楽曲の一部を検証した結果、「1/fゆらぎ効果」に近いものが意図せず発生していることを指摘しています。音楽評論家の小町碧音氏は、流行する理由として、AiScReamの「愛♡スクリ〜ム!」や乃紫の「全方向美少女」といった楽曲を例に挙げ、一度聴いたら頭から離れないメロディとフレーズがループし、気づけば何度もリピートしてしまう『ループ×可愛い×シュール』な要素がTikTokで拡散される共通点だと分析しました。この楽曲の影響で、「しかのこのこのここしたんたん」というフレーズがガジェット通信 アニメ流行語大賞2024の銀賞を受賞しました。

チャート成績

「シカ色デイズ」は、Billboard JAPANのDownload Songsで初登場2位、Hot 100で47位、Hot Animationで12位を記録。オリコンチャートの「デジタルシングル（単曲）ランキング」でも2位を獲得しました。

両A面シングル「シカ色デイズ/シカせんべいのうた」は、Billboard JapanのTop Singles Salesで週間29位、オリコンチャートの「シングルランキング」で週間32位、「アニメシングルランキング」で週間10位にランクインしました。

カバーと関連コンテンツ

「シカ色デイズ」は、ゲーム『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』でカバーされたり、ゲームソフト「ごく普通の鹿のゲーム DEEEER Simulator」内で「しかのこダンス」を踊る鹿が登場したり、日清シスコ「ごろグラ」のCMに替え歌が使用されるなど、様々な形で展開されています。

中毒性のあるメロディとキャッチーなダンスで、幅広い世代を魅了し続ける「シカ色デイズ」。今後の展開からも目が離せません。

もう一度検索