シトリー

シトリー（Sitri）は、悪魔学において名を知られる悪魔の一柱です。ビトル（Bitru）、シュトリ（Sytry）といった別名でも呼ばれています。

『ゴエティア』によれば、シトリーは72柱の魔神の一人であり、地獄において60の軍団を率いる強大な君主として位置づけられています。その序列は12番目に数えられています。

シトリーは、人々に愛の感情を抱かせ、意中の相手を裸にしたり、その秘密を暴露させる能力を持つと伝えられています。この力は、人々の感情や関係性を操るという、非常に強力なものであると言えるでしょう。

シトリーの姿は、豹の顔とグリフォンの翼を持つ異形の存在として描かれることが一般的です。しかし、彼は召喚者の命令に応じ、非常に美しい人間の姿に変身するとも言われています。この変身能力は、彼が状況に応じて姿を変え、人々を魅了する力を持っていることを示唆しています。

シトリーに関する情報は、以下の文献に詳しい記述があります。

草野巧『幻想動物事典』新紀元社、1997年、175頁。
山北篤、佐藤俊之『悪魔事典』新紀元社、2000年、160-161頁。
* S.L. MacGregor Mathers and Aleister Crowley, The Lesser Key of Solomon(1904),p25 The Internet Sacred Text Archive 内の文書（英文）

また、シトリーは「ソロモンの小さな鍵」にも関連する項目として登場します。

シトリーは、その特異な能力と姿から、多くの人々に強い印象を与えてきた悪魔の一人と言えるでしょう。

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