シャボン玉石けん

シャボン玉石けん株式会社について

シャボン玉石けん株式会社（略称：シャボン玉石けん）は、福岡県北九州市若松区に本社を構える、無添加の石鹸を製造・販売する企業です。洗濯用の粉石鹸や化粧用固形石鹸、さらには液体石鹸まで多彩な製品を取り揃えており、すべての製品において化学物質や添加物を一切使用していないことを特徴としています。特に、牛脂については九州産にこだわっている点が特徴的で、天然油脂のみを使用しています。このように、純粋な素材から作られた「無添加石けん」は、99%が脂肪酸ナトリウムで構成されており、環境への影響を考えた製品開発が行われています。

その名は、1970年代に放送されたCM「青いお空がほしいのね？ 飛ばしてごらん シャボン玉」で国民的に知られるようになりました。このCMソングは、当時の社長である森田光徳の発案によるもので、環境問題への思いを反映したフレーズが印象的です。

ブランドコンセプト

シャボン玉石けんのブランドコンセプトは「健康な体ときれいな水を守る」です。この理念は、製品を通じて消費者に安全で安心できる生活を提供することを目指しています。そのため、製品の宣伝は「無添加のパイオニア・シャボン玉石けん」として行われ、無添加石鹸の重要性を訴えています。

沿革

シャボン玉石けんの歴史は、1910年に遡ります。当時、日露戦争に従軍した創業者・森田範次郎が、福岡で雑貨店を開業したことが始まりです。1923年には石鹸の卸問屋としての事業に転換し、1949年に法人化しました。その後は合成洗剤の取り扱いを始め、会社名を何度も変えながら事業を拡大していきましたが、合成洗剤による健康への影響に気付いた光徳は1974年に無添加石鹸の専業化を宣言しました。

無添加粉石鹸の成功

無添加粉石鹸の開発には、苦難の連続がありました。最初の商品が市場で受け入れられず、販売が厳しい状況が続きましたが、1975年に商品名を変更し、1976年には小説「複合汚染」の影響で一時的に売れ行きが上向きます。その後も試行錯誤を続け、1991年には著書『自然流「せっけん」読本』がヒットし、無添加石鹸に関する注文が急増します。この成功が、シャボン玉石けんを財務的に安定させ、企業としての地位を確立する一因となりました。

宣伝とブランドイメージ

シャボン玉石けんは非常にユニークな宣伝活動でも知られています。特にCM曲「青いお空がほしいのね？」は、環境問題への配慮が感じられる歌詞が印象的で、多くの人に親しまれています。また、赤ちゃんを模したキャラクター「シャボンちゃん」が登場することで、イメージの親しみやすさを高めています。このキャラクターは森田の長女からインスピレーションを得たもので、商品の認知度向上に貢献しています。

さらに、茨城県のCROSS FMとの協力により「GREEN LIFE講座」のサポートを行い、環境教育にも寄与しています。

今後の展望

近年の新型コロナウイルスの影響で無添加石鹸の需要が高まる中、シャボン玉石けんは新工場を建設するなど、生産体制の強化を目指しています。今後も、健康と環境を守るための製品開発に注力し、持続可能な未来を目指していくことでしょう。

このように、シャボン玉石けんは健康と環境をテーマにした商品の開発を進め、その歴史や理念を大切にしながら未来に向かって成長を続けています。

もう一度検索